中日ドラゴンズ岩瀬選手 FA人的補償拒否問題について問題点を考察

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中日ドラゴンズが今期オフで獲得したFA選手の、人的補償のニュースが巷を賑わせています。
真相はどうなのか気になるところですが、今回気になる点や、個人的見解を書いてみようと思います。

 

そもそも報道内容は事実なのか?

報道されている内容の要点は、以下の通りです。

・FAの大野選手を獲得した人的補償として、日ハムはプロテクト外の岩瀬投手を指名した
・球団が岩瀬に打診したところ移籍を拒否、移籍するなら引退するとまで話す
・その事情を考慮して、日ハムは金銭補償で良いと言った

大筋では以上のような内容です。
これが事実なのかどうかは、正直わかりません。
プロテクトリストというのは、選手のモチベーションにも関わる機密事項なので、そう簡単に漏れるとは考えにくいです。
ですが、そのような意識の低い関係者がいないとも限りませんので、事実である可能性はあります。
事実だとすると、辻褄が合うこともいくつかあります。

・人的か金銭の補償か、発表がかなり遅かったこと
・中日球団社長の「うちとしてはありがたい選択をしていただいた」というコメント
・日ハムGMの「長引かせているわけではない。複雑な要因が絡んでいる」というコメント

これらのコメントも、裏でこういったゴタゴタがあったとすれば、なるほどと思う内容です。
しかしこれらが事実なのかどうか、今後判明はしないでしょう。

 

事実だとしたら、なぜそんなことをしたのか?

もし今回の内容が事実だとしたら、中日はなぜこんなことをしたのでしょうか。

1つ考えられる理由としては、岩瀬選手をプロテクト外にしても取られないだろうと思っていたからではないでしょうか。

岩瀬選手は、来期コーチ兼任契約をしています。

そういった選手をプロテクトから外しても、まさか取られないだろうと思っていたのではないかと思います。


そうすれば、プロテクト枠を1個節約できることになるので、うまい考えだと思ったのかもしれません。

こういう理由だったとするならば、呆れた甘い考えです。
歴代最多登板数の記録を持ち、中日一筋で長く貢献している選手を、こんな理由で外したなら失礼な話です。
日ハムは過去、巨人にしか入団しないと話した菅野投手を指名したり、メジャー挑戦を表明する大谷選手を指名したり、ルール内で、あっと驚くことをやってのけます。

岩瀬選手を指名されて困るのなら、素直にプロテクトするのが筋でしょう。


2つ目は、岩瀬選手が純粋に必要ないとして、プロテクト外にしたという理由です。

いちファンとしてはこの理由であって欲しくはないですし、地元選手を大事にするチームと思っているので、この理由である可能性は低いと信じています。
あるいは、今上げた2つの理由両方なのかもしれません。
しかしどちらにせよ、事実だとするなら岩瀬選手も残念に思っていると思います。

 

事実でないとしたら、なぜそんなことをしたのか?

では逆に事実ではないとするなら、どうしてこのような記事を書くのでしょうか?

それはもう「新聞が売れるから」という理由が一番でしょう。

飛ばし記事だろうが妄想記事だろうが、気になるタイトルであれば、見てしまうのがファンの本能です。
事実、物凄い勢いで話題になっていますし、僕自身もこうやって記事にしています。
週刊誌と同じで、このように話題になってしまえば、その新聞社の思う壺と言えるでしょう。

そして、こういった記事を書くことで、球団が否定なり肯定なりすれば、プロテクトリストの内容を探るヒントとなってしまいます。


そうなれば今後、「事実でなくとも、話題になる記事を書けば、球団から情報を引き出せる」という前例が出来てしまいます。

ですから中日・日ハムとしても、否定も肯定もするわけにはいかないのが歯がゆいところだと思います。

 

問題点のまとめ・場合分け

今回、報道内容が事実かどうかはわかりません。
ですので、事実の場合と事実ではない場合に分けて、それぞれ問題点を考えてみます。

・報道が事実である場合
1・球団功労者をプロテクトしない中日がおかしいし、保護枠の節約のテクニックだったとしても考えが甘い
2・人的補償での移籍を拒否するなら、岩瀬は出場資格停止になるはずなのに、そうならずに済んでいる
3・こういった機密情報が漏れてしまう、関係組織の情報統制がなっていない

・報道が事実ではない場合
1・事実無根の記事を書くスポーツ紙のモラルのなさ(今回に限ったことではないが)

以上のようになると思います。
何かと今期のストーブリーグは話題に事欠きませんが、何となく嫌な空気だなと感じます。
松坂投手の入団テスト、村田の去就、イチローがNPB復帰なるか、大谷のメジャー挑戦など、まだまだ話題は尽きません。
また興味を持った記事があれば書こうと思います。

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