「紅く追憶の水葬」感想と攻略(フリーソフト・ノベル)

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今回は、2018年5月2日に公開されたフリーゲーム「紅く追憶の水葬」について、紹介と攻略、感想を書いてみようと思います。
前半はネタバレなし、後半の感想は若干のネタバレもありで書いていきます。

ダウンロードはこちらから(公式サイト)
紅く追憶の水葬

ゲーム紹介

ゲームとしては、非常にオーソドックスなサウンドノベル形式です。
キャラクターの立ち絵と、画面下部のテキストボックスに文章が表示されます。
途中に選択肢がいくつかあり、エンディングの分岐に関わっています。
ゲームフォルダ中の「ゲームについて」の中には、以下のようにあらすじがあります。

『”僕はあの日、あの世界で死んだ。” ――それは、ある探偵少女の物語。
記憶喪失の僕の前に現れた、”刹那の探偵”と名乗る黒髪の少女・静莉(しずり)。
彼女に誘われ「紅邸」と呼ばれる山奥の洋館で療養する事になった僕だったが、
その夜、使用人が何者かに殺害されるという奇怪な事件が発生する――。
血と狂気が交錯する本格ミステリノベル<刹那の探偵>シリーズ始動。』

内容としては、以上のような感じです。
グラフィックは綺麗ですし、音楽などもシーンに合わせたもので、違和感はありませんでした。

ゲームの本質は見栄えではありませんが、やっぱりビジュアルが綺麗だとプレイしてみようという気になります。

見易いフォントで、丁寧に作られている印象があります。
プレイ時間は、公式ページには3~4時間とありますが、僕の場合は総計5時間ほどかかりました。
それほど長い作品ではありませんので、一気にプレイできると思います。

ただ、既読・未読を区別するスキップが無いため、最初からプレイし直す際など、スキップするのが若干手間でした。

スキップボタンは押しっぱなしでないと作動しませんし、オートモードの速度は変更不能なので擬似スキップとして代用はできませんでした。

(追記:ver1.1にて、オートモードの速度は変更可能になっているようです)

ゲームの攻略・ヒント(ネタバレ無し)

さて、本ゲームではバッドエンドとトゥルーエンドの2種類があります。
途中の選択肢を全て正解で選んでいた場合、バッドエンドルートではなく、トゥルーエンドルートに分岐します。

トゥルールートに入ってしまえば、あとは犯人指名が1回ありますが、総当りで突破できてしまいます。
しかし自分でちゃんと推理したい人へ、ヒントなどを書こうと思います。

選択肢の正解について

途中の選択肢については、画面が「赤く」光る選択肢が正解のようです。
なので、赤く光る選択肢を選び続ければ、トゥルールートに分岐できるはずです。
僕は最初、緑が正解と思っていたので、少し時間がかかってしまいました。

犯人指名1回目について

関係者のセリフをしっかり読みましょう。
文字の色が変わっている部分以外にも重要な部分はあります。

僕が正解できたときの参考になったのは「静莉が由希に確認した3つの内容」と「花蓮の証言」です。

ここをしっかり読み込めれば、正解できると思います。

犯人指名2回目について

トゥルールートで出てくる2回目の指名です。
僕は1人目で正解できず、2人目で正解できました・・・が、それは運によるものでした。
上手いヒントが思いつきませんので、ノーコメントとします。

 

感想(ネタバレあり)

プレイして、楽しませて頂きました。
核となるプレイヤーへのトリック「事件の再現」は、意外性があって驚きました。
僕が知っている限りでは、「EVER17」以来のような気がします。

「僕」の性別についてのトリックは、それほど珍しいものではありませんでしたが、特に気にしていなかったので、騙されてしまいました。
ただ、「僕」の性別が、この作品のトリックの根幹に関わっているわけではないので、驚きが孤立してしまったのが少し残念かもしれません。
また、犯人の動機について推理する余地が無いので、真犯人指名後に1から全部語られるのは、少し冗長に感じられました。

しかし、犯人も相応の理由があって犯行に及んだということが、非常に丁寧に描かれているのは好感が持てました。
クリア後の「特別編」にて、登場人物が掘り下げられている点を見ても、自分の作ったキャラクターを丁寧に扱いたいという姿勢を感じます。

「<刹那の探偵>シリーズ」とのことでしたが、今後、続編が出るのか気になるところです。
今回の作品は、事件そのものの謎に加えて、「僕」の正体や事件の再現という舞台装置の併せ技で、プレイヤーを飽きさせません。
もし続編が作られるのであれば、事件そのものの謎をより凝って作りこむ必要があると思います。
探偵の能力が結構強いので、特殊な状況下にしないと事件を作るのは難しそうですが・・・。

作者は、ノベルゲームの制作は今回が初めてとのことです。
初めての作品を最後まで作り切って公開するということは、とても勇気が要りますし、大変なことだと思います。
不満点も書きましたが、いち個人の嗜好からの感想です。
ご容赦ください。

そのほか、本ブログで紹介しているゲームをまとめた記事はこちらです。
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