前書き
シミュレーションRPGツクール95で制作された、シミュレーションRPGです。
SRPG Studio製の作品が多い中、少し古い印象は否めないですが、グラフィックやストーリー、会話の面白さが素晴らしい作品です。
特にグラフィックは、何枚も一枚絵が使用されており、凄まじい作り込みを感じさせます。
ストーリーは完結しておらず、途中までの公開となっていますが、それでもプレイする魅力があると思います。
(マップ数としては、第一章が4話、第二章が9話、番外編が4話で、計17ステージとなっています。)
Maschera -the Incidents- マスケラ -ジ インシデンツ-
Maschera -the Incidents- マスケラ -ジ インシデンツ-
ゲーム概要
ストーリーパートを読み進めていき、戦術マップ攻略していく、オーソドックスなシミュレーションRPGです。
クリア時間は、正確には測っていませんが、約5時間~6時間です。
SRPGには珍しく、現代が舞台の話です。
捻くれている熱い若者・「シニカル」が主人公です。
「仮面」を被ることで超常の力を得た者たちの戦いに巻き込まれ、シニカル自身も瀕死の重傷を負うところから始まります。
目の前に現れた修道女に、生きるために仮面を着けるかどうか選択を迫られ、仮面を着けた者たちの戦いに身を投じていきます。
シリアスな展開と、キレのあるギャグのような掛け合いが同居した会話が特徴で、読み物としても非常に面白いです。
難易度は、普通~やや難しめ印象です。
特別意地が悪い作りという訳ではありませんが、敵味方の特徴をしっかり把握しながら戦っていかないと、苦戦を強いられるくらいの難易度です。
特に番外編は難易度が高めで、メインストーリーでしっかり育てた後にチャレンジしないとキツい印象がありました。
また、途中「殺陣バトル」という、一対一での特殊な戦闘もあります。
これはゲーム中に詳しい説明がありますが、お互いの手を読み合いながら、3すくみのジャンケンを行っていくようなイメージのバトルです。
この戦いだけでも、つい熱中してしまうくらいの面白さがあります。
感想(ネタバレなし)
とにかく、グラフィックの質と量に圧倒されます。
作者本人は、本作を練習のための習作と位置付けているそうなので、このように多くの素材が使われているのでしょう。
本作はストーリーとしては未完結であるものの、一応「完成」と位置付けられているため、続きが制作される可能性は低いかもしれません。
それでもプレイを薦めたくなるくらいの魅力を、本作に感じました。
製作ツールがシミュレーションRPGツクールなので、SRPG Studio製のゲームに慣れているプレイヤーにとっては、少し戸惑う部分があるかもしれません。
動作が少しもっさりしていたり、基本操作がマウスのみだったりするのが、多少ストレスに感じる点はありました。
しかし敵の射程や弱点など、各種必要な情報はしっかりステータスに表示されています。
後半のシナリオ選択パートでも、選択後にまた選択パートに戻れるように工夫されているなど、随所で不便を感じさせないような配慮がなされています。
そのため、プレイしてみると案外快適で、熱中してしまいます。
キャラクターは、みんなが個性的で異なった魅力があります。
ギャグの割合は比較的多めなので、シリアスな場面との振れ幅が結構あります。
テンションの上げ下げは大きい部類に入ると思いますが、個人的にはかなり好きなテイストではあります。
攻略メモ(ネタバレあり)
基本的な戦術
本作は、闇雲に操作していては勝てない程度の難易度ですが、ちゃんと考えながら戦えばクリアできる絶妙な難易度です。
以下、基本戦術を書いていきます。
・回復キットや活力剤はショップで買えるので、惜しまず使うようにしましょう。
お金もそれほど困ることはないはずです。
・テレジアは射程が2まであり、戦闘能力が高いです。
ですので、基本的に全面に出して、反撃で敵を削っていくという運用が楽です。
・弱点をよく見て、弱点を突いていけるような技で戦っていきましょう。
敵の攻撃力もそこそこ高いので、反撃で痛い思いをしないように戦うことが重要です。
キャラクター別の使用感
・シニカル
最初は非力なので、テレジアのが削った敵にトドメを刺していく役どころです。
段々と物理アタッカーとして成長していくと、頼れる前衛になっていきます。
風属性の範囲攻撃・焔薙はコスパも良く、使い勝手が良いです。
ただし弱点ではない敵相手では、やや威力が物足りません。
・テレジア
攻守に優れたエースです。
積極的に前面に出し、反撃で敵を削っていきましょう。
回復が間に合わない場合は存在復元を使用していきます。
それ以外の回復スキルは、回復キットで間に合うような気がします。
広範囲攻撃である死神の消閑を習得すると、より優れたアタッカーとして活躍できます。
・アルフォンソ
移動力や射程3と、攻撃範囲には優れるアーチャータイプです。
ただし攻撃・守備ともに非力なので、前面に出すのは危険です。
撃ち漏らした敵のトドメ役や、味方にアイテムを使う役など、中衛で支援するのが安全でしょう。
・氷雨
忍者なので前衛っぽいですが、実際は魔法使いタイプです。
撃たれ弱いですが、氷属性の白拍子や、射程が長い苦無などの攻撃が強力なので、遠距離からの削り役に徹しましょう。
・九垓
物理アタッカーですが、守備力には多少不安があります。
通常攻撃でも十分強力です。
四神拳は発動する方向で属性が変わる独特な技ですが、敵が一列になっているところでは有用です。
・ルチア
ヒーラー職です。
十分な回復スキルとSPを持っているので、基本は回復に専念していれば問題ありません。
マップ別の攻略ポイント
・第一章の攻略ポイント
テレジアの通常攻撃が射程2なので、テレジアで削り、シニカルでトドメというのが基本です。
自爆してくる敵は、テレジアの死神の嘲笑で倒さないと危険です。
範囲攻撃でかなりのダメージを追ってしまいますので、待機位置を調整しましょう。
第1話ラストでのフレイムエンドとの一騎打ちでは、普通にやり合っては勝てません。
部屋の周りの炎を倒すことで、ボスの床にもダメージ床が広がっていき、そのダメージで削っていきます。
炎を倒していくと攻撃も通るようになっていくので、全て片付けたら回復した後、スキルで攻撃しましょう。
・第二章の攻略ポイント
キャンプで回復アイテムと苦無はこまめに補充しておくことが大事です。
敵に直接攻撃できるスペースが一人分しかいないことが多いので、間接攻撃の手段は多く持っておくと楽に戦えます。
シニカルと九垓、元気な方を前面に出して戦っていきましょう。
3話の最後に出てくるシャドーナイトは攻撃力がかなり高く危険です。
弱点である氷雨の白拍子で、まずは離れて攻撃すると良いでしょう。
7話のドゥラハーンは相当強いので、正面で引き付けたあとは、脇を通って誰かを脱出させた方が安全です。
まともに戦っても、まず倒せないと思われます。
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