あとらそふと様によるインディーゲーム『イル・ドー』に関する記事です。
交易でお金を稼ぎながら船団を強化していき、ストーリーを進めていくシミュレーションゲームです。
やれることがわかって来ると加速度的に面白くなっていき、ついつい熱中してしまうのはこれまでのシリーズ同様です。
1周目のクリア時間は約20時間でした(難易度:普通)。
ゲーム概要
本作は、交易でお金を稼ぎながら船団を強化して物語を進めて行く作品です。
やれることが多いので、まずはゲーム開始から順番に紹介していきます。
本作の主人公は、一切喋らないドラクエ型の無口主人公であり、プレイヤーの分身です。
ゲーム開始時にキャラメイクを行い、名前・性別・容姿などを決めます。
ベースとなるイラストは男女それぞれ4種類なので、自分のイメージに合ったキャラを作りましょう。
主人公を作成したら、今度は本拠地を選択します。
どこの勢力でスタートするかにより、序盤の導入や展開が変わります。
また、敵対している勢力も変わってくるので注意しましょう。
初回プレイ時は、敵対している勢力がいない大英東インド会社(イギリス)が無難だと思います。
ただ、気に入った勢力であれば、どこを選んでしまっても大きな問題は無いと思います。
本拠地を選ぶと、次はゲームの難易度を選びます。
この手のゲームに慣れている人は初回のプレイは、とりあえず普通を選べば無難だと思います。
ゲームを開始すると、選んだ本拠地によって様々なオープニングイベントが導入されます。
開始場所によって、主人公がそこに居る経緯は違いますが、どの場合も流浪の船長という立場です。
何らかの理由で世話になっている勢力から、様々な依頼をされることになります。
この依頼を進行させていくことで、物語を先に進めることができます。
メニュー画面の「手帳」を見ることで、何をすればメインストーリーが進むか確認できます。
そのほか、サブイベントに関しても同様に表示されます。
ただし、メインストーリーをガンガン進めていくと、段々敵が強くなっていくため、クリアが難しくなります。
その際は交易などでお金を稼いで船団を強化することが必要です。
1周クリアしましたが、基本的にクリア時間の制限があるイベントは無かったと思います。
そのため、特に時間に追われることなく、ゆっくりと交易を楽しんで強化することができるでしょう。
さて、具体的にどのように船団を強化していくかの紹介をしていきます。
船団を強くするには、主に以下の方法があります。
①仲間を集める
パーティメンバーが多くなれば、戦闘に参加できる人数が増え有利になります。
また、6人を超えた仲間は別動隊として活動し、定期的にお金やスキルポイント(後述)を稼いでくれます。
仲間は、酒場で雇うか、メインストーリーを進行させることで加入します。
②良い船を作る
各キャラは、何らかの船に乗船しています。
戦闘時のHPや攻撃性能は、船の性能に大きく依存します。
船を強化する資材やお金を貯めて、良い船を作ることが非常に重要です。
③キャラクターのレベルを上げる
レベル上昇によって各ステータスが上がることで、戦闘や交易に様々な影響を及ぼします。
交易を行ったり、戦闘に勝利することで経験値が得られ、レベルが上がっていきます。
また、スキルポイントを消費することで、各キャラにスキルを習得させることができます。
スキルポイントは、前述した別動隊が稼いできてくれたり、発見した探索ポイントの探検をすることにより溜まっていきます。
船団を強化していくには、以上のような方法があります。
本作では、何をするにしてもお金が必要になるため、交易で継続的にお金を稼ぐことは大変重要です。
次は交易について説明していきます。
交易は「安く買って高く売る」、これに尽きます。
各地の港では、通常3種類の特産品が売られています(その港への投資により最大5種類となります)。
価格は変動相場制であり、販売価格が平常時の何パーセントであるか表示されています。
最初は難しいことを考えずに、なるべく低いパーセントで売られているものを多く買い、他の港で売れば利益が出せます。
各取引には関税がかかりますが、これはその港への投資状況により緩和されていきます。
また、習得しているスキル等により、購入価格・売却価格に交渉ボーナスが加わります。
地図上で他の港にカーソルを合わせると、現在の積み荷をそこで売却した場合の価格が表示されるため、距離と利益を考慮して、売却場所を考えると良いでしょう。
ゲーム開始時は、地図に表示されている港は少ないですが、港が存在する場所に近づくと自動的に発見します。
序盤は陸地に沿って航海し、港を発見することに注力すると良いと思います。
なお、航海中は食料がどんどん減っていき、食料が尽きると船員がどんどん脱走していきます。
主人公の船の船員がいなくなると、パーティ全員の船員と積み荷が無くなり、本拠地に強制的に戻されてしまいます。
どこかの港に入ると自動的に補給されるので、こまめに補給しながら航行していきましょう。
各港には、役所か総督府のどちらかが存在します。
役所の場合は、お金を投資することにより利権ポイントを獲得でき、様々な恩恵を受けられます。
主なメリットとしては、交易時に購入できる数の増加、交易品の種類の追加、関税の緩和、船の部品の獲得などです。
放っておくと、他の勢力に投資され、先に利権を握られてしまうことがあります。
その場合は、割高なお金を支払えば利権を奪うことが出来ます。
ゲームを進めて行く中で、他の勢力に利権をある程度奪われてしまうのは避けられませんが、重要な拠点については出来るだけ早く投資しておきたいところです。
総督府での目的も、役所と同じく利権ポイントの獲得です。
ただし、総督府ではお金を使って投資するわけではなく、「発見報告」を行うことにより、ポイントを獲得していきます。
街の酒場で飲み物を注文すると、賞金首の情報を入手することが出来ます。
その賞金首を撃破すると、「未開地」の位置情報が得られます。
未開地を探検することで、生き物や財宝を見つけられます。
見つけた成果を総督府に報告することにより、利権ポイントを得られます。
なお、一度どこかで報告した成果を他の総督府で報告することはできないため、どこで報告するかには注意しましょう。
一人の賞金首を倒せば、必ずどこかの未開地の情報が得られます。
人数が少なくレベルが低いような賞金首は、積極的に狙っていきましょう。
ちなみに、各地の酒場では必ず看板娘がいます。
飲み物を注文したり、贈り物をすることで好感度が上がっていきます。
好感度が上がると、ステータス上昇やスキル付与の効果がある料理(キャラクターに装備するアクセサリのような扱い)を貰えることがあります。
戦力の底上げにつながるので、各地の酒場の看板娘にはこまめに好感度を上げておきましょう。
さて、未開地に入ると、フィールドの探検が始まります。
各未開地では、生態(そこで生息する動物など)、伝説(遺跡等)、財宝の3つが存在します。
フィールドに配置されたオブジェクトに接触することで、それぞれの探索率が上がっていき、ある程度まで上がるとイベントが発生します。
植物のようなものを調べると生態調査が進行し、財宝のようなものを調べると財宝調査が進行していく、といった具合です。
探索率が100%になると、その場所に応じた発見物が得られます。
未開地1か所につき、生態・伝説・財宝の計3種の発見物が得られるということになります。
探検中のイベントでは選択肢が出現し、特定のスキルを習得していれば有利になります。
中には、特定のスキルを持っていない限り進行させられないイベントもあるため、その場合はいったん探索を後回しにする必要があるでしょう。
残り食料や士気が0になってしまうと、一歩歩くごとに船員が減ってしまうため、そうなる前に離脱するようにしましょう。
離脱しても、探索の進行度はそのままなので、やり直しになるということはありません。。
また、「現地の歓迎度」が0になると、一歩歩くごとに現地人から攻撃されて船員が減っていき、離脱もできなくなるため非常に危険です。
フィールド上のたき火オブジェクトを調べると、宴会を開いて歓迎度を上昇させられるため、活用して探索を進めていきましょう。
造船所では、資材を使って新たな船を作ることが出来ます。
作れる船の種類は港によって異なり、利権ポイントを上げるとより多くの種類の船が作れるようになっていきます。
船の強さはベースとなる船体である程度決まりますが、どんな設備を載せるかにより細かな性能は変わります。
後から細かくカスタマイズは出来ないので、新たな船を造る際は良く考えましょう。
本作の戦闘は、少しシューティングゲーム的です。
味方の船は、敵に向かって砲撃を自動的に行います。
砲撃の間隔やスピードは、船の性能や乗船者のスキルにより変わります。
敵もこちらに向かって砲撃してくるので、1か所に留まらず、動き回って回避運動を行うことが重要です。
味方の船と敵の船が重なると白兵戦が発生します。
白兵戦の強さもキャラのスキルやパラメータに依存しますが、砲撃よりも与える被害は大きいですが、受ける被害も多くなりがちな、ハイリスク・ハイリターンな攻撃方法です。
以上、本作のゲームシステムについて、大まかに紹介させていただきました。
少しでもゲームの雰囲気や面白さが伝われば嬉しいです。
感想(ネタバレ無し)
1周目を普通でクリアし、2周目を辛口でプレイしてクリアしました。
プレイ開始時は何をすればいいのか、事細かく教えてくれるわけではないので、何をしたらよいのか分からず、戸惑うことがありました。
しかし良く分からないながらも、安く買って高く売るということを繰り返しているうちに、サクサクとお金や経験値が貯まり、気持ち良さがありました。
また、フィールド上で新たな港や未開地を見つけるのは快感で、発見する楽しさが味わえました。
メインストーリーのイベントは放っておいても消滅することはないので、心ゆくまで自軍を強化することができます。
自分のペースでプレイできるのでストレスはありませんが、誰でも時間を掛ければクリアできると思います。
やり込む場合は、いかに短い期間でクリアできるかという競争になるのではと思います。
購入して別の所で売るという繰り返しではありますが、その繰り返しが面白くなるように作られていると思います。
戦闘は少しだけシューティングゲームようなアクション性がありますが、基本は船の性能やキャラクターのスキルで強さが決まるので、そこまでテクニカルな操作を求められるわけではありません。
船が貧弱なうちは勝つことが難しいですが、段々敵を倒せるようになってくると、出来ることが増えていき楽しくなってきます。
ただ、強くなっていく過程や順番は、プレイヤーによって様々だと思うのですが、最終的に行きつく先は同じなのかなというような印象は持っています。
強くなっていく過程を楽しむ作品だとは思います。
シナリオは、どこの勢力に肩入れするかで展開は多少異なりますが、最終的には一つのルートに集約されるような感じです。
展開によっては二者択一となるイベントがあるので、両方の勢力と仲良くはできないこともあります。
クリア後は、料理アイテムを一定数引き継いで、別の難易度でプレイできます。
料理アイテムのステータス上昇値はランダムで、難易度が高いほど強力なものが手に入りやすいです。
最高難易度をプレイして、最強の料理を狙い続けるという楽しみ方ができるでしょう。
また、一度クリアすると「ミッションモード」というシナリオを排除したモードがプレイできるようになります。
ラスボスを倒すという最終目的以外はすべて自由なので、様々なプレイスタイルを楽しめると思います。
攻略メモ(ネタバレ注意)
・序盤の動き方
まずは仲間の頭数を増やしましょう。
仲間が多くなれば戦闘で有利ですし、探検時にスキル面で有利になります。
新たな港を訪れたら、そのたびに酒場で飲み物を注文し、可能なら贈り物もしましょう。
賞金首をとりあえずフィールドに出現させつつ、酒場での料理獲得を狙っていきます。
・交易
別の港に向かう際は、割安な交易品を必ず満タンまで買うようにしてから出発しましょう。
レベルが上がって来ると交渉ボーナスにより、買った港とは別の所で売れば必ず利益が出るようになります。
基本的には、仕入れたところから距離が遠いほど利益が得られやすいです。
地図を確認して別の港にカーソルを合わせると、大体どれくらいの利益が出るかがわかります。
単純な利益だけでなく、距離や手間を考えて次の港へ出発しましょう。
黄色い文字になっていると、何らかの特需が発生しているため、距離的に近くても利益を得られやすいので狙い目です。
・投資
投資については積極的に行いたいですが、まずは交易品が1つ追加される利権ポイント20を積極的を目指しましょう。
20を達成したら次は50で交易品がもう一つ解放されます。
追加される交易品は高額な場合が多いので、お金を稼ぐスピードを加速させます。
・賞金首
賞金首は、倒せそうであれば撃破を狙いましょう。
敵の強さ見極める際は、船体のHPではなく敵のレベルを確認しましょう。
レベルが低く、かつ部隊数が少ないなら狙いどころです。
・探検
賞金首を倒せば、未開地が1つ解放されます。
発生するイベントのクリアに要求されるスキルレベルが高すぎるのであれば、後回しにしましょう。
なお、探検時には積み荷を空っぽにして臨むと良いでしょう。
積み荷を載せていると、その分食料が少なくなり、頻繁に離脱しなくてはならなくなります。
イベントの選択肢では、なるべくスキルポイントが加算されるものを選ぶと、後に繋がります。
探検で得られた成果物は、まずは自分の本拠地を優先して行い、その後はよく行く総督府で行うと良いでしょう。
最終的に成果物はかなり余るので、シビアに考えなくても大丈夫です。
・造船
船を作るには、色々な資材が必要となります。
資材が貯まるのは中盤頃なので、最序盤はあまり造らなくてもよいかもしれません。
ただ、主人公の船については、早めに定員数と積載数を多めにしておくと良いでしょう。
(フィールド上でサルベージを行う際に粘れる時間が延びるため)
フィールド上のサルベージポイントでは、資材、料理、船装備などが得られるチャンスなので、序盤は積極的に活用していきたいです。
・要塞戦
メインストーリーを進めていくと、後半に発生します。
大抵、かなりの防衛力があり、そのままでは攻略は難しいです。
お金や金貨をたくさん注ぎ込み、弱体化させてから臨みましょう。
要塞戦は長丁場になるので、積み荷は空にして、食料が長く持つようにするとよいでしょう。
サルベージ活動で、船員数をギリギリまで減らしておくと、より長い期間戦うことが可能です(そこまでする必要はあまりないかもしれませんが)。
本ブログで紹介しているゲーム系の記事まとめ
コメント