『RISTON STUDIO』によるフリーのサッカーシミュレーション・アドベンチャーゲームです。
日々の行動を通じて部員との好感度を上げ、チームを育成して全国制覇を目指すことが主な目的です。
愛嬌のあるパワプロ風のちびキャラによるストーリー進行と、本格的で手に汗握る試合パートが魅力です。
クリア時間は約6時間でした。
ゲーム概要(ネタバレ無し)

主人公の稲葉 律は、元U-15日本代表のエース獅子皮のプレーに感動し、彼女の在籍する白兎学園に入学します。
しかし獅子皮率いるサッカー部は、部員がほとんどいないために廃部寸前でした。
果たして律は、部員を合計11人集め、夏の大会での全国制覇を達成できるのでしょうか。

部員はそれぞれ練習を行い、少しずつ成長していきます。
日付は1日ずつ進んでいき、時間ごとに一緒に行動する人物を選んでいきます。
選ばれた相手は、下の青いバーの好感度が上がっていき、条件を満たすと好感度レベルが上がります。
好感度レベルが上がると、大きく能力値が上昇するので、チームを強化していくために好感度を上げることが非常に重要です。

試合前にはフォーメーションや戦術設定を行います。
同じDFでも、センターバック・ワイドDF・リベロなど役割を細かく設定することができます。
これらを調整することにより、どのエリアに大きく影響を及ぼしているかが変化します。
(中央のHEAT MAPの数値で表現されます)
この数値のほか、具体的な戦術やキッカー設定などが可能です。
個々の能力で負けていても、戦術で勝利に導けるような作戦を考えていきましょう。
サッカーがよく分からない場合は、無理せずデフォルトのままでも大丈夫です。
(僕もよく分かっていません)

試合は自動で進行します。
いまボールがどこにあるかが中央に表示され、プレーのダイジェストがどんどん流れていきます。
通常速度で観戦しても良いですし、右上の早送りボタンを押すことで素早く進めることも出来ます。
格上のチーム相手に、ギリギリ僅差で勝利すると嬉しさもひとしおです。
感想(ネタバレは無いが、まっさらな状態でプレイしたい人は注意)

さて、ここまでゲーム概要を読み、結構本格的なサッカーシミュレーションなんだなと感じたかもしれません。
上の画面のように、20種類ものステータスがあり、これらを考慮して最適なポジションや役割を考えるのは大変だと思ったかもしれません。
しかし心配はご無用です。
このステータスについても、どのパラメータが何のプレーに影響しているかなど考える必要はありません。
僕も何が何なのか理解していません。
本作の真のジャンルは、サッカーシミュレーションの皮を被ったアドベンチャーゲームであり、サッカーパートは手の込んだフレーバーと考えて差し支えありません。
練習で能力を上げることよりも、効率良く全員の好感度レベルを上げていくアドベンチャーゲームだと言えます。
もちろん、サッカーパートの作り込みは凄まじいレベルですし、各種UIもスタイリッシュです。
しかしサッカーシミュが遊べると思ってプレイすると、そういうわけではないため、やや注意が必要です。
その点、注意が必要だと感じたため、野暮かなとは思いつつここに記しました。
どういうことなのだろうと思った人は、ぜひ本編をプレイしていただければと思います。
感想とちょっと攻略メモ(ネタバレ注意)
ここから先は、遠慮なくネタバレを含めて感想を書いていきます。
クリア後に閲覧することをお勧めします。

立ち絵の都合かと思いきや、本当に制服でプレイしているらしい
まず最初に伝えたいこととしては、間違いなく最後まで熱中してプレイした、という点です。
ゲームのデザインそのものについては賛否あるでしょうし、細かい部分で気になるところはありました。
しかし、事前情報なしにプレイし始め、自分が思ってもいない斜め上の方向に展開したときの気持ちは、久々に感じたワクワクでした。
思っていたゲームと全然違う内容が展開されていくことに、作品としての面白さ云々よりもまず、体験としての面白さに打ち震えました。

いきなりループしたり、千里山が闇堕ちしてしまったりするなどして、ほのぼのとしたスポ根的なストーリーをイメージしていた僕に大きな衝撃を与えてきました。
そして極めつけはエビル二兎による襲撃で、上記のシーンに出くわしたときには唖然としてしまいました。
意味が解らない展開と、サッカーパートの気合の入れように引っ張られ、プレイは止められませんでした。
六章は、全員の好感度を最大まで上げるのは大変で、何度かやり直しました。
しかし途中で、井野の好感度を最大に上げれば、花好の好感度も最大まで引っ張り上げられるという仕様に気付くことで、スケジュールに大きな余裕を持てるようになりました。
レベルアップイベントに平日指定と時間指定があるキャラは、早めに集中して好感度を上げておくと良いなと思いました。
万遍なく好感度を上げていった場合、レベルアップ条件のイベントの時間帯が被り、最終的にタイムアップになるリスクが高まります。
最終章のプレイヤーの理解度を試す10問のクイズは、推理ゲームの解決編として機能しており面白かったです。
単なるゲーム上の都合と思われていた「女性しか存在しない世界」などの設定にも明確な根拠が用意されており、クリア後の「真相の書」を読むことで、物語の全体像と整合性に深く納得できる構造となっています。
正直、10問のクイズまでどういう話なのかほぼ分かっていなかった(考えようともしていなかった)ので、少々唐突な印象を受けました。
しかしクイズの解説にあるように、本編中にしっかり伏線は示されていました。
そこまで整合性が保たれていると信頼するまでには至っていなかったので、そこは反省しつつも悔しい気持ちがあります。

神崎ちゃんは強くてボーイッシュ可愛いので好き
気になる点はちょこちょこありますが、フリゲだからこそできるようなダイナミックさを感じた作品でした。
気合を入れて作り込まれているサッカーシミュレーションパートを、アドベンチャーパートのフリのように使うのは、思い切った内容だなと思います。
サッカーシミュレーションパートだけ切り出した、野球でいうペナントシミュレーションのような作品がもし出れば、ぜひやってみたいなと感じました。
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