ヌーズライト民主革命戦記(フリーSRPG)紹介・感想

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「SRPG Studio」で製作されたフリーのシミュレーションRPGです。
テキストやシステム面、BGMなどが個性的で、作者の強いこだわりを感じさせる作品です。
ステージ数は50(イベントのみのマップ含む)、クリアにかかった時間は約20時間です。

ダウンロードはこちらから(「ふりーむ!」作品ページ)
ヌーズライト民主革命戦記

 

ゲーム概要

秩序・破壊主義

基本的には、王道のシミュレーションRPGです。
しかし、各ステージごとに細かくクリア条件が設定されており、その条件を満たしてクリアするか、とにかく敵を全滅させてクリアするかで、自軍の「属性」が変わっていきます。
ちょうど、「伝説のオウガバトル」や「真・女神転生」シリーズのような感じです。
つまり、不必要な殺生は避ける「秩序」属性か、敵は徹底的に叩く「破壊」属性、そのどちらでもない「中立」属性でいくか、方針を決めなければいけません。
その方針によっては仲間にならないユニットも多いですし、仲間になっているユニットでも離反することがあります。
このあたりは、二週目に違う方針で進めることによって仲間の顔ぶれが変わるので、面白いところだと思います。

武器の使用回数

システム面でのほかの特徴としては、武器の使用回数が無制限というのは、ストレスが無くて良いと感じました。
ゲームのクリア条件などが複雑な分、そのあたりのリソース管理の負担が減るので、それ以外の部分に没頭することができると思います。

疲労

ターン数が経過すると、ユニットが「疲労」状態になり、ステータスが下がってしまいます。
そのため、とにかく時間をかけてじっくり攻めていくという手法は取りづらく、常に素早い進軍を求められます。
1マップの広さも広くありませんし、ステージ内のゲームテンポはよかったと思います。
難易度的にも、サクサク敵を倒していけるくらいなので、理不尽な難しさというのはありませんでした。

クラスチェンジ

クラスチェンジについては、レベルがリセットされるシステムではありません。
そのため、クラスチェンジが可能になったらすぐにクラスチェンジして問題ありません。
クラスチェンジを我慢しなくていいのは、精神衛生上良かったと思います。

BGM

他に特徴的な点としては、BGMにクラシックが使われています。
いずれも著作権が切れた作品ばかりですが、意外とマッチしています。
クラシックと戦争というジャンルの相性がいいせいか、ゲーム全体の雰囲気を引き締めてくれているという印象を受けます。

 

実際にプレイした感想

同梱のread meが凄い

まず思ったのは、とにかく丁寧に作りこんであるなという印象です。
ゲームダウンロード時のフォルダに、ほぼ完璧な攻略情報が同梱されており、攻略情報をネット上で捜す必要がありません。
これは親切だなと感じました。

各種計算式やユニット加入条件・成長率なども、攻略サイトなど作らせないと言わんばかりに、しっかりと揃っています。

プレイヤーの技術差を埋めるために、このような情報をしっかり準備しているのは、最後までプレイして欲しいという気持ちからなのかなと感じます。

テンポのよいステージ攻略

内容については、各ステージごとに固有のクリア条件などが明確に示されており、バリエーションに富んでいます。
クリア条件を満たせば、かなり短いターンでクリアになるステージも多く、敵を全滅させる必要が少ない「秩序」方針で進んでいく人にとっては、テンポが良かったと思います。

ステージ数はかなり多いですが、あっさりクリアとなるマップも少なくないため、先へ進んでみようという気持ちになります。

ストーリー、キャラクターについて

一番好き嫌いが分かれるのは、この部分かもしれません。
read meに『「戦争論」を通した現代社会諷刺のSRPG』『「正義」や「政治」について真正面から議論するような、硬派なストーリーを見たい方』と書かれているように、作者の考えが色濃く反映されたテキストとなっています。
どっちつかずの中立主義だと、加入するキャラクターが少なく、かなり苦戦する仕様になっています。
単なるどっちつかずで中途半端な思考停止を「中立主義」とは言わせない、とでも言わんばかりのバランスです。

作者の考えを色々なキャラクターの口から語らせるため、キャラクターが皆、説明口調だったり説教臭かったりするという印象を受けることもありました。
ただ、話している内容は納得できるものでしたし、考え方を押し付けるようなものではないため、僕自身は楽しみながら学ぶことが出来ました。

「自分の考えをゲームと言う形にして発表した」という印象を受けた作品です。
商業目的ではないフリーのゲームならではの、尖った部分がある作品だと感じます。

まとめ

王道のストーリながら、多彩なクリア条件の攻略マップ、戦争論について深く掘り下げるテキスト、主義によって加入キャラクターが変わるというシミュレーションRPGです。

テキスト部分は、ややクセがあるかもしれませんが、それを含めて楽しめたゲームでした。
クリアの難易度は高くありません。

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