基本情報技術者試験の合格体験記(令和4年度秋季・文系学部出身・非IT系企業)

生活
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まえがき

先日、IPA(情報処理推進機構)主催の国家資格である、基本情報技術者試験に合格することができました。
試験のタイミングなどにより、受かるかどうか確信が持てない状況での挑戦になったのですが、運にも恵まれ良い結果となりました。

今後、別の資格試験の勉強に挑戦していく上で、後から勉強法を振り返ることができるようにアウトプットすることにしました。
また、自分以外に同じような立場で挑戦する人がいた場合、何かの参考になればと思っています。

ただし令和5年度からは、本試験の午後試験の出題範囲・内容が大きく変わるため、あまり参考にならない可能性があります。

受けようと思った経緯・目的など

基本情報技術者試験を受けようと思ったきっかけは、自分の中で踏ん切りをつけたかったという点にあります。
何年か前にITパスポート試験に合格し、その後基本情報技術者試験を受けた経験がありました。
その際は午前試験に合格したのですが、午後試験は合格することができませんでした。
その後、プライベートや仕事環境の変化によってドタバタしていたため再挑戦はしていませんでした。
しかし2023年から試験範囲が大きく変わることが決定し、内容的にもやや易化しそうだという噂がありました。
そうなる前に、腕試しとして受けておきたいという気持ちがきっかけだったと思います。
(つまり、易化してからの合格は価値が下がってしまうかもしれないので、今のうちに合格したかった)

基本情報技術者試験に挑戦した理由は今も昔も変わらず、「IT分野のことについて少し勉強しました」と、何らかの形で証明できるものを持ちたかったからです。
僕は文系学部の出身であり、会社も非IT系業界で、今も昔もITと関わる業務はしていません。
もちろん事務作業でパソコンをいじることはありますが、簡単な操作ができれば支障はないものです。
つまり、この資格を取るということは完全な自己満足であるということになります。

ただ僕は、この自己満足という部分が人生にとっては大事なものだと思っています。
自分で定めた目標に対して努力し、何らかの形で結果が出るなら、その成功体験は大きなモチベーションになります。
たとえ合格率が高い易しい資格であっても、合格証が届くと素直に嬉しい気持ちになります。

業務内容と被る資格であれば、仮に合格しなかったとしても、勉強した経験は役に立つと思います。
しかし僕のように自己満足のために受験する場合は、合格するかしないか(1か0か)という意味合いが大きいので、少しプレッシャーが大きかったかもしれません。

学習期間や内容についての概要

勉強しようと思い立ってから試験までは、約3ヵ月でした。
ITパスポート試験を合格しているということと、数年前に一度受検しているということで、勉強期間はやや短めだったと思います。
ただし、勉強した内容のほとんどはかなり頭から抜けていたため、あまり大きなアドバンテージではなかったと思います。

ざっくりした勉強手順としては、まず最初の2ヶ月は午前試験に注力しました。
購入したテキストを1周目はざっと流して読み、2周目からは理解が足りない部分をやや重点的に読み込んでいく形です。
2周目を読み終えてからは、過去問中心の勉強に切り替えました。
過去問を解き、苦手だと思った部分を中心に、テキストを参考にしながら理解していきます。
ここで重要なのは、すべての分野を完全に理解する必要はないということです。
合格点数は6割なので、よくわからない部分については気にし過ぎないことが大事だったと思います。

午前試験の過去問が8割前後は得点できるレベルになってからは、午後試験のみに注力しました。
午後試験の方が、勉強に必要なエネルギーが非常に大きいので、もう少し早めに始めていても良かったかなとは思っています。
午後試験は応用問題であり、使う教材は過去問だけです。
過去問を1問解いて解説を読み、理解できるようにじっくりと時間をかけていきます。
正直、最初に午後試験の過去問を解いたとき、わからない分野はほとんど理解できず、絶望感が凄かったです。
しかし別の過去問を解いていくにつれ、問題のクセや考え方のパターンが構築されていくので、何となくわかるようになっていきました。
午前問題の知識がないと解けないものがほとんどですが、中には国語力があれば解けるものも多いです。
問題分を読み込むことに集中して、文意を読み解く力がかなり試されていると感じました。

具体的な学習方法について

次は、使用したテキストや具体的な学習方法について書いていきます。

【令和4年度】 いちばんやさしい 基本情報技術者 絶対合格の教科書+出る順問題集 高橋京介・著

最初に購入したのは、こちらのテキストです。
午前試験に合格するには、このテキストが1冊あれば問題ありません。
ページ数は約800と分厚いですが、毎日5ページずつ読めば160日、10ページずつ読めば80日で読破できます。
2周目以降は、さらにスピードアップするでしょう。

全22章で構成されており、1章の中には2~8項目が含まれています。
その項目について、重要なポイントが図や例を使って解説されており、直感的にも分かりやすいです。
また、勉強の仕方や試験の戦略についても丁寧に解説されており、具体的に勉強していくイメージがかなり鮮明になるという印象でした。
試験ではどのような点が問われるのか、テキストの段階で意識できるようになっています。
章ごとに、実際の過去問からどのように出題されたか例題がまとめられており、学んだ内容を即座に実戦で試すことが出来るので、知識の定着には非常に便利です。

 

僕の学習方法は、1回の学習を30分前後を区切りとして、毎日1~3回行っていました。
平日は1~2回、休日は2~3回というイメージです。
長い時間を続けて学習するというよりは、短時間の勉強を1日に何度か行うという方法です。

1項目は10分前後で読み進められると思うので、1回の学習で2~3項目進めることができます。
気分が乗らない場合でも、最低1項目は読み進めて、勉強をしない日を作らないように意識していました。
この点は勉強に限らず、習慣を作るという意味でとても重要なことだと思います。

章末に載っている例題は、間違えた問題や、正解していても理解できなかった問題だけチェックしておき、2周目ではその問題を中心に学習していくようにします。
1周目の学習では、試験範囲の全体を把握するということが大事なので、よくわからないところがあってもひとまず気にせずに進めて行くことが大事だと思います。
「これ全部覚えて理解しなきゃいけないのか……」と思ってしまうと、プレッシャーになりますし、モチベーションが落ちてしまいます。
一度読んだだけで頭に入る内容も多いですし、6割得点できれば合格できるので、1周目は気楽にいきましょう。

2周目を終えたら、過去問中心の対策に切り替え、分からない際の参考書として使いましょう。

令和04年【下期】基本情報技術者 パーフェクトラーニング過去問題集 (情報処理技術者試験) 山本三雄・著

前述のテキストを読み終えたあと、過去問を解いていく学習に使います。
午前試験・午後試験の両方が解説付きで載っているので、どちらの学習にも使用できます。

テキストでの1周目の学習が終わった後、腕試しで1回分の試験を解いてみて、到達レベルを確認しましょう。
その際、理解度が低い問題をチェックしておくと、テキストで2周目の勉強する際に効率よく学習できると思います。

テキストで2周目の学習が終わったら、あとはこの本で過去問をひたすら解いていきます。
過去問で8割取れれば、実際の試験でもまず間違いなく合格できると思います。
僕の場合は、過去問で7.5割~8割くらいの状態で午前試験を受け、82.5点でした。
逆に、6割以上とれていない状態で午後試験の勉強をしても、前提となる知識の定着が不十分な可能性があるので注意しましょう。
苦手な分野を頑張って理解するよりは、理解が曖昧な分野を確実に理解しておく方が、手間は少ないと思います。

午前試験は1問ずつ独立した問題なので、必ずしも80問を一気に解く必要はありません。
試験直前には、どれくらいの時間が掛かるか体感で知っておくために行う必要がありますが、学習段階では5問ずつや10問ずつなどでも良いと思います。
午後問題は大門1つで30分ほど時間が掛かるので、1問ずつで良いと思います。

基本情報技術者試験ドットコム

かなりの年数分、過去問と解説が見られるサイトです。
現在、基本情報技術者試験はCBT方式で行われており、実際の試験に近い形での学習が可能です。
正直、前述の過去問題集「基本情報技術者 パーフェクトラーニング過去問題集」を購入せずに、このサイトで学習してもまったく問題ありません。
個人的には、基本情報技術者試験ドットコムの解答・解説の方が、僕には合っているのか分かりやすかったです。

特に午後試験を解く際、画面を二分割して制限時間タイマーをセットするという、実際の試験と同じように学習できるようになっているので、本番で違和感なく受験するためにはありがたいです。
問題用紙に書き込みながらの方が解きやすいのは確かですが、本番ではそれができないので、最初からこのCBT方式に慣れておくのが良いかもしれません。

やるかやられるかチャンネル(Youtube動画)

午前試験で理解が足りない部分を補うために、とても分かりやすい動画でした。
文字上での解説文では頭に入ってこないという人には、かなり助かると思います。

特に一番役に立ったのは、「【基本情報】午後問題はこれを解け」という動画です。
この動画のおかげで、午後試験でどの選択問題を選ぶべきかがはっきりと定まり、学習時間を注力できたと思います。
午後試験の勉強を始める前に、一度は見ておくことをお勧めします。

またYoutube上では、午後試験の過去問を開設している動画がたくさんあります。
すべて動画での解説に頼ってしまうと、時間が掛かりますし受け身になってしまいますが、どうしても理解できない部分については利用すると良いでしょう。
同じ問題に対して、異なる投稿者の解説が多くありますので、自分に合った解説を探すようにしましょう。

自分の場合の午後試験の戦略

午後試験も午前試験と同様、6割得点できれば合格となります。
完全に捨てる分野は作るべきではないですが、何に注力して何に見切りをつけるかの戦略は重要だと思います。
僕の場合は、以下のような意識で準備しました。

 

問1・情報セキュリティ(必須)20点
必須問題ということと、苦手意識が無く解きやすいイメージがあるので、8割~10割を目指しました。
実際、午前試験の知識があれば早期に慣れやすい分野だと思います。

※問2~問5で合計2問選択

問2~問4・ハードウェア、ソフトウェア、データベース、ネットワーク、ソフトウェア設計(1~2問選択)15点×2
後述の問5は必ず回答することにしているので、問2~問4では、ハードウェア、ソフトウェア、ソフトウェア設計のどれかから1問選択します。
全く手が出ないという問題は無い印象なので、8割前後を目指しました。
したがって、午後試験対策では、データベースとネットワークは勉強しません。

問5・マネジメント、ストラテジ系(0~1問選択)15点×1
国語力中心で解ける問題なので、必ず選ぶことにします。
ここも8割前後を目指しました。

問6・アルゴリズム(必須)25点
僕にとっては鬼門の1つでした。
苦手分野なので5割を目指し、2~3割でも良いものとして計算します。
試験の際も、ここに時間をかけるのは他を解き終わってからにします。
簡単な問題が必ず数個含まれているので、そこの取りこぼしは無いようにします。

問7~11・ソフトウェア開発(1問選択)25点
普段業務で使っていることもあり、取っつきやすい表計算を選択します。
問題内容としては、選択肢が多くミスも多くなりがちですが、時間をかけて丁寧に考えれば割と解けるので6割~8割を目指します。
最後の小問でマクロが出てくるので、そこは解けなくても良いというイメージです。

学習していく上で感じたのは、選択肢上の「C1」のような表記を、「製品価格(¥1200)」というように、具体的な値に置き換えて書き出すことが重要だと感じました。
そのセル番号が何を指しているか・具体的にどんな数値が入力されているか書き換えることで、文字羅列に過ぎない選択肢を、意味で理解できるようにしてやるのが、解く上でかなり役立ったと思います。

 

大まかに、以上のような戦略で勉強しました。
午後試験の後半では、ひたすら基本情報技術者試験ドットコムで、過去問を10期分ほど解いていました。
一度解いた後にじっくり解説を読み、どんどん過去の問題に挑戦していく方式です。
基本的に、同じ問題を2度解くことは行わず、試験直前に最新の令和元年のものだけ解きました。
解説を読んで完全に理解するということよりも、解く際に集中して問題文を読み込んでチャレンジするということが大切だったと思います。
これを繰り返すことにより、初見の問題に対して取っつきやすくなるということが出来るようになっていきました。

しかし午後試験を受験するころには、受かるかどうか五分五分という印象だったので、一番緊張する完成段階でした。
それと同時に、これ以上時間をかけても成績が伸びなさそうな印象を覚えたので、ある意味ではちょうど良いタイミングだったのかもしれません。

試験の予約

試験方式は、昔に受験した形式とは変わってCBT方式になっていました。
いわゆるパソコンで受験するという方式です。
といってもWeb経由で自宅で受験するわけではなく、自分で選んだ会場まで行き、そこのパソコンで受験する形です。
どのような画面での受験になるかは、事前に運営会社のサイトなどで確認することが出来ます。
当日戸惑わないようにするため、一度は見ておくべきでしょう。

CBT方式の大きなメリットは、午前試験と午後試験を別の日に指定することが可能だという点です。
150分ある試験を同じ日に受けるのは、身体の負担が大きいですし、集中力も続く自信がありませんでした。
そのため、まず午前試験に合格する自信がついた段階で、午前だけ先に予約しておくことにしました。
午前試験の合格が確定すれば、後の勉強は午後試験に集中できるというメリットもあります。

ただ、試験を予約する段階での予約の埋まり方を見て肝を冷やしました。
予約申込期間の後ろの方だったためか、主要な会場と日程の多くが埋まっていました。
最終的には平日の予約にすることで事なきを得たのですが、受験日を決める踏ん切りがつかずに先延ばしにしていると、受験そのものができない恐れがあると感じました。

約2週間後ほどの日時に午前試験を予約し、その約3週間後に午後試験の日時を予約しました。
午前試験はほぼ受かるであろうという見込みだったので、それからも午後試験の勉強ばかりを行なっていました。
試験の直前1週間は、午前試験の総さらいを行いました。

実際の受験

さて、受験当日についてです。

平日の時間帯ということもあり、受験会場はそれほど混んでいませんでした。
受付で身分証明書を提示した後、開始時間まで待合室で待機することになります。
その際、ロッカーにはほぼすべての持ち物を入れることになります。

持っていていいものは、受付時に渡された紙片と、身分証明書のみです。
スマホはもちろん、腕時計、ハンカチ・ティッシュなどもロッカーに入れ、ポケットは空にしておかなければなりません。
試験に使用する紙とシャープペンシルは、机の上に用意されたものを使うということになります。
紙が足りなくなっても、机の上の係員の呼び出しボタンを押すことで、新たな紙をもらうことが出来ます。
受験後は、シャープペンシルとメモ用紙も会場に返却しなければなりません。
受験者は問題内容を口外してはいけない守秘義務があるので、漏洩の道具となり得るメモ用紙も持ち出せないということなのでしょう。

試験時間になると、その時間区分のグループは会場内に案内されます。
指定されたパソコンの前に座れば、あとは自分のタイミングで試験を開始することが出来ます。
試験は、試験ソフトの終了ボタンを押すか、制限時間が来ることで終わります。

試験会場は静かであり、マウスのクリック音が聞こえる程度です。
カタカタと音が鳴るキーボードは使用しないので、クリック音さえ気にならなければ大丈夫でしょう。
ただ、隣の受験者が風邪気味だったりすると、鼻水をすする音や咳が気になるということはあるかもしれません。
僕が午後試験を受けた会場では、希望すれば耳栓(ヘッドホンのような大きなもの)が貸してもらえるサービスがありました。
ただし、これは会場によって対応に差がある点かなと思います。

 

さて、実際の試験についてですが、午前試験は時間はかなり余りました。
80問で150分なので、1問当たり2分弱で解くということになります。
問題の前半には時間が掛かる計算問題が多いのですが、後半は語句の意味を問うものが多いので瞬殺できる問題が多いです。
ですので、後半部分から先に解答し、時間が掛かる問題を後回しにすれば、余裕をもって臨めるのではないかと思います。
僕は見直しを含めて90分ほどで終わってしまったので、その時点で終了ボタンを押して退席しました。
長丁場であることは間違いないので、事前にトイレは必ず行っておくことをお勧めします。
若干喉が渇くくらいの状態でないと、試験後半でトイレに行きたくなり、集中できない可能性があります。
事前に利尿作用があるカフェインを含むものは摂取しないようにして、当分補給はのど飴等にしておくことを強くオススメします。

午後試験は、午前よりは時間が足らなくなるだろうと予想していました。
しかし、結果的には30分弱ほど残して終えることが出来ました。
150分で大問5つなので、1問あたり30分を目安に解くことになります。
しかし、アルゴリズムと表計算以外は20分前後で解答を終えられたので、時間が足りなくなるのを怖がり過ぎることはないと思います。
午前試験の後半、尿意に苦しめられた経験があったので、水分はほとんど摂らずに臨んだのですが、それでも後半はトイレに行きたくなりました。
緊張による部分もあったのかもしれません。

結果

試験の結果は、受験終了直後にスコアレポートとしてすぐに閲覧可能です。
すぐに得点が分かるという意味では、もやもやする期間が少なくて良いと思います。

(画像は、必要な個所を切り貼りして編集しています)
まず午前試験は、無事に6割以上得点できました。
手応えはあったものの、実際に得点できているかどうかは不安だったので、この結果には勇気づけられました。

次に午後試験についてです。
守秘義務があるため、どの分野が出題されたかは、念のため隠してあります(おそらく受験者によってランダム?)。
事前の戦略と異なり、5割取れれば御の字だったアルゴリズムが7割以上得点できていたという嬉しい誤算があり、全体で7割以上を取ることが出来ました。

午後試験は事前学習の段階で、細かい勘違いやミスにより思ったより得点できていないということがよくありました。
そのため、自分では取れていると思っていても取れていないことはよくありますが、その逆はあまり無い印象でした。
アルゴリズムは、丁寧にトレースして解くというより、メタ読みして選択肢を削って回答するということに専念していたのですが、運よく得点できていたということなのでしょう。
ラッキーという他ありません。

試験を終えた後にスコアレポートのお知らせが届き、そのページを開くまでの緊張はここ数年でトップクラスでした。
得点を見たときは、麻雀でオーラス逆転トップ一発ツモアガリをした時よりも、気持ち良い脳内物質が出ているのを感じました。

あとがき

以上、基本情報技術者試験の合格体験記でした。
前半でも書いたように、これに合格したからといって、何か直接役に立つというわけではありません。
しかし、自分で目標を定めて学習し、そこに到達することができたという自己満足を得ることができました。
これは自己啓発という意味で、良い経験になったと思います。

この体験が良い刺激となり、また別の勉強を始めています。
実を結ぶかどうかはこれからの自分次第ですが、引き続き継続して頑張ろうと思います。

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