野球において、守備が上手いとはどういうことかを考えてみる

野球で、守備が上手い選手という表現はよく聞きます。
では、守備が上手いというのは、いったいどういう意味なのでしょうか?
肩の強さでしょうか、それとも打球に追いつける走力でしょうか、打球反応なのでしょうか。
今回は、守備の上手さはどういう要素によって成り立っているのか、少し掘り下げて考えてみようと思います。
それによって、自分自身の守備で足りない部分を見つめなおしたり、野球観戦をより楽しんだりすることに役立てられればと思います。

12019 / Pixabay

「守備が上手い」の定義

「守備が上手い」というのは、突き詰めれば「失点期待値が低い」という選手だと考えます。
つまり、守備時にチームの失点を少なくするような動きができる選手ということです。

失点期待値を低下させる要素は、色々なものが考えられます。
肩の強さや守備範囲といった分かりやすい点はもちろん、打球判断、ポジショニング、状況判断なども挙げられるでしょう。
次項からから、各要素について検討していきます。

肩の強さ

肩の強さというのは、守備においては直接有利にはたらきます。
捕球した地点から一塁への送球速度が速ければ、当然アウトに出来る確率は高まります。
また肩が強いことで、ランナーが進塁を諦めたり自重するなど、間接的にも有利にはたらくことが多いでしょう。

しかし肩の強さは、もともとの地肩の強さもありますし、強くするには限界があります。
もし肩がそれほど強くないのであれば、肩の強さがあまり求められないポジションに移ることも必要かもしれません。

捕球技術

打球には、色々なパターンがあります。
地を這うような強いゴロであったり、緩いゴロ、ライナーやフライ、ハーフバウンドといったものもあるでしょう。
捕球技術は、それらを適切な方法で捕球する能力です。
プロレベルであれば、守備範囲内の打球ならほとんど捕球できるでしょう。
難しい打球の際に差が付いてくる部分です。
普通のプレーでは、あまり差は付いてこない部分かもしれませんが、守備の根幹をなす基本的な要素です。

走力

足の速さは、守備範囲に大きく関わってくる要素です。
内野であれば、守備の間を抜けそうな当たりに追いつく際、またはボテボテのゴロに対して前進する際に大事になってきます。
外野であれば、勢いのあるフライやライナーに追いつくのに大事な能力です。
足の速さは、後からなかなか鍛えることは難しいですが、守備では有利になることが多い部分です。
良い守備の選手は、足が速いことが多いように感じます。

打球判断・反応速度

バッターがボールを打った際、どこに打球が飛ぶのかを瞬時に判断し、動き出すための要素です。
これが優れていれば、補給までの時間を縮めることができるので、足の速さや肩の強さなどを補うことができます。
反射神経などが関係してきますが、打球を待つときの体勢などで、体がスムーズに動く準備をすることは可能です。
こういった待ち方の技術などで差が付いてくる部分です。

ポジショニング技術

打者ごとの打球方向のデータや、味方捕手の構えやリード、状況などから守備位置を変える技術です。
これにより、打球に追いつくために有利な地点からスタートすることができます。
また、極端なポジショニングをすることにより、打者に自由なバッティングをさせないということも可能です。
しかし下手なポジショニングでは、打者から空いている場所を狙われたりするリスクもあります。
そのため数値化が難しく、客観的に上手い・下手を判断することが難しい要素です。

状況判断

どこに投げればアウトを取れるのか、そして進塁を防ぐことが出来るのかを判断する能力です。
たとえば内野で、本塁に投げてもどうせ1点を取られてしまう打球なのであれば、確実にアウトがとれる塁に投げなければいけないことがあります。
こうしたフィルダースチョイス回避能力のほかに、試合の展開・点差によって、ギャンブルプレイをするかどうかの判断をする能力もあります。
外野の難しい打球に無理をしてダイビングキャッチをするより、安全にシングルヒットで確実に捕るということがいい場合もあります。
こういった場合に、より失点期待値が低い行動を選び続けられる能力が、状況判断能力だと思います。

連携能力

個人を指して、連携が良い悪いを指摘することはありませんが、チーム内連携も大事な要素の一つです。
内野と外野でどこに返球するのかの約束事や、二遊間での併殺プレーなどが、主に連携で絡んでくる部分でしょう。
キャッチャーからのサインによる牽制サインプレーなどもその一つです。
こういった連携をミス無く確実に適切に運用できる能力も、守備の大事な要素です。

コミュニケーション能力

連携にも関わってくることですが、コミュニケーションも大事な守備の要素です。
フライをどこまで追うかというときの声出しも、その一つです。
またチームを鼓舞したり、投手の冷静さを取り戻すための声掛けをすることも、能力の一つです。
こういった行動により、他のメンバーがやる気を出して、素晴らしいパフォーマンスを発揮できるのであれば、これもまた失点期待値を下げる行動と言うことになります。
これこそ数値化は出来ない部分だと思いますが、守備に関わってくるのではないかと思います。

まとめ

以上、「守備の上手さ」に影響を与える要素について、色々と書き出してみました。
それぞれ失点期待値への影響の大小はあるでしょうが、各要素を意識することで、より守備の奥深さを感じられると思います。
試合を観戦して守備を楽しむ際や、自身の守備について考えるときに意識して貰えれば幸いです。

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