今回は3冊の不条理ギャグ漫画について、少し紹介をしていこうと思います。
どれもWEB漫画発という共通点があり、不条理なシュールギャグ漫画ということで、比較して語られることが多いように感じます。
総論
思うに、面白さの分かりやすさとしては、
「山本アットホーム」>「あいまいみー」>「ポプテピピック」
だと思います。
山本アットホームは、ボケに対してツッコミが存在していることが多く、分かりやすいことが多いです。
また、ツッコミが存在しなくとも、ボケ自体が分かりやすく、非常に計算されて書かれていると感じます。
一話の中で、ボケとツッコミが非常に高密度で展開されるため、読み応えがあります。
では、あいまいみーはどうかと言いますと、ツッコミ役がいるといえばいますが、ツッコミが突っ込みきれなく、ボケが押し切るという形が多いです。
ボケ→ツッコミ→ボケ→ボケのような、暴走がよく見られます。
また非常に過激な言葉や下ネタも多く、まさに歯に衣着せぬ4コマ漫画と言えるでしょう。
狂気度の高さとしては、頭ひとつ分抜けていると思います。
ポプテピピックは、一番わかりにくい面白さなのかもしれません。
「面白さを与えられる」というよりも、「面白さを自ら探す」という姿勢が必要になってくると思います。
時事ネタ、パロディネタ、風刺などが多く、元ネタを自ら探して楽しむという、発掘型の4コマだと感じます。
読者のほとんどが、調べることを当たり前に行っているネットユーザーなので、こういった姿勢を求められても受け入れられる下地はあるのかもしれません。
山本アットホーム(山本アットホーム)
単行本1巻出ています。
この中では、一番分かりやすい論理構造を持っていると思います。
全然アットホームではない山本家のやり取りなど、笑える部分は多いです。
言葉遊びからのボケが多く、流れとしては知的で突っ込みの言い回しも素直に面白いです。
山本アットホーム (MFC)(Amazon)
画像リンク先のebookjapanで試し読みできます。
ポプテピピック(大川ぶくぶ)
この中では、一番分かりにくいかもしれません。
知らないと意味が分からないネタばかりで、分かる人だけ分かってもらえればいいという感じです。
アニメ化もされました。
「A→A’→B→B’」という展開構造が、よく見受けられます。
キャッチーなセリフやコマが多く、つい使ってみたくなるようなものが多いです。
ひょっとしたら、そのように思わせた読者に拡散してもらうところまで、計算しているのかもしれません。
時事ネタやレトロゲーネタなどが多く、「こんなことあったなー」と、思い起こすのには良い作品です。
ただ、やはり他人にオススメできるかと言われると、答えはNOです。
ポプテピピック (バンブーコミックス WINセレクション)(Amazon)
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あいまいみー(ちょぼらうにょぽみ)
可愛らしい絵柄から、一見、日常萌え系4コマと思われますが、中身は程遠いカオティックバイオレンス4コマです。
売り言葉に買い言葉をそのまま実行して暴走していくような、ツッコミ役がかわいそうになる作品です。
ボケの発想展開が独特で、読めば読むほど、その予想できなさに精神が磨り減っていくこと間違い無しです。
アニメもありますが、かなりマイルドな仕上がりになっているので、やはり原作の漫画を読むほうがこの作品らしいと言えます。
あいまいみー (1) (バンブーコミックス 4コマセレクション)(Amazon)
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まとめ
今回は3つの作品について書いてみました。
何度もいいますが、これらの作品をオススメする訳ではありません。
ですが、この中のひとつだけでも好きな作品があれば、他の作品も読んでみるとひょっとしたら楽しめるかもしれません。
僕は3つとも好きです。
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