キミガシネ -多数決デスゲーム-(最終章前編Bパート)感想・考察

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RPGアツマールで公開されているアドベンチャーゲーム「キミガシネ」の最新分が先日公開されました。
最終章前編Aパートの記事を書いたのが2020年3月ですから、そこから1年以上経過していることになります。
製作期間の長い分、今回のパートはかなりのボリュームで、プレイ時間は約4時間でした。
プレイ開始時の選択により、ルートが2つあるので、どちらもプレイするならば2倍の8時間ほど掛かることになります。

今までの内容の細かいところは忘れてしまっている部分がありますが、色々と考察や感想等を書いていこうと思います。
ネタバレしかない記事なので、プレイしていない人はご注意ください。

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ストーリーの感想(ネタバレ有り)

前回と同様、ゲーム開始時に、誰が死んでしまったかという今までの展開について、プレイヤーが選択することになります。
カンナかソウのどちらかが死ぬ場合と、アリスとレコのどちらかが死ぬ場合、この組み合わせで4ルートあることになります。

展開が大きく異なるのは、カンナ生存かソウ生存かという点です。
アリスとレコのどちらが生き残ったかという部分では、大きく展開は変わりませんでした。
それぞれ、どのようにしてミドリと出会い、どのように同意書にサインをすることになったかという記憶を見ることができるので、どちらも一度は見ておきたい内容です。

さて今回のストーリーは、ミドリとの決着を付けるところまで進みました。
人をおちょくってばかりのミドリが恐怖に怯えて退場する姿は痛快でしたが、良い憎まれ役がいなくなって寂しい思いもあります。

黒幕のように思えたミドリでしたが、結局彼も組織の一員に過ぎず、自分の目的のために組織に従っているにすぎない人物でした。
これ以降の章では、いよいよ真の黒幕やこのゲームの目的が明らかになるのでしょうか。

今回のパートでは、少しふざけた選択肢が多かったのが印象的でした。
サラがランマルを踏み台にして絵を調べようとした際、言い訳を優先して「サラ 絵を調べてくれ…!」「(はい…)」と怒られてしまうシーンは、サラが女子ということを思い出させる一コマでした。
真面目な選択肢よりも選んでみたくなるので、複数回プレイを重ねるモチベーションになります。

色々印象深いシーンはありますが、その中でもお気に入りなのは上の画像のシーンです。
ミドリがサラに「キレイな瞳をしてるね…」と言った後の返しがコレ。
「汚い物が映ってるけどな」。
咄嗟にこんな切れ味の良い皮肉を返せるのはさすがサラというほかありません。
ミドリに関しては良くも悪くも強く印象に残り、この最終編前編はまさにミドリのパートだったと感じました。

ケイジは好きなキャラですが、このパートではサラと同時に出てくるシーンが少ないため、少し物足りませんでした。
おいしいシーンで出てくるので満足度の瞬間最大速度的には最も高かったです。

他にも、ギンが「Q太朗さん」と叫ぶシーンなどは、思わず涙しそうになりました。
いつも筋肉ゴリラなどの悪口みたいなあだ名で呼んでいるギンが、感極まった場面で本名を呼ぶとグッときます。

ゲーム部分の感想(ネタバレ有り)

ゲーム部分に関しては、ロッカーでの謎解きにやや手こずりました。
左右のロッカーがそれぞれ4F・5Fを表しているということに気付けば簡単ですが、4F5Fの位置関係を覚えていなければなかなか解けません。
スクリーンショットで両方の位置関係を画像で保存しておけば、難しいことはないでしょう。

そのほか、登場人物の記憶の間違い探しは、難易度が高いものも多かったです。
ほんの些細な部分が違うだけということがあるため、細かく全てをクリックしていくことが大事でした。
間違えてもペナルティが無いので、安心して総当たりしていけます。

メイプルとの戦い、ランマルの首輪のゲームについても、ダミーズが死ぬ順番には差異があるようですが、大きく展開が変わることはないようです。
ゲームオーバーになる恐れがあった最後のロシアンルーレットは、さすがに緊張感がありました。
途中の過程が多少違っても同じ展開になっていきますが、自分の選択で誰かが死ぬかもしれないということを考えると、事前にセーブせずにはいられないプレッシャーを感じました。

僕は詰まりはしませんでしたが、灯ろうを手に入れた後、教室の黒板に灯ろうを使うなど、少し思いつきにくい部分はありました。
ヒントがほとんどない箇所は、人によっては詰まるかもしれないと感じました。

今回の疑問や考察(ネタバレ有り)

今回の更新分で、新たにわかったことや残った疑問など、雑に書いていこうと思います。

・ソウとカンナは兄妹だった
カンナ生存ルートでプレイするとはっきりする事実です。
兄妹だからこそ、ソウ生存ルートでは、カンナが死んだことに対してあれほど怒っていたのでしょう。

・勝率の紙は、人工知能でのテスト結果
ミドリのセリフから、勝率の紙は人工知能でのテストの結果だということがわかります。
したがって、別の世界線のように思えた情景は、過去に行われたテストプレイの一つだということでしょう。
小数点第1位まで数字が表示されていることから、相当な数のシミュレーションを重ねたのだと思われます。
わざわざシミュレーションをして勝率を出し、そこから平等になるようハンデを付けているということでしょう。
それほどまでに平等にこだわったデスゲームを実施する理由は、一体何なのでしょうか。
前回の考察で書いたように、生き残った人物を組織のトップにしたいのかもしれません。

・ミドリの目的は勝率1位の真のサラに会うこと
ミドリの目的は、勝率1位の冷酷なサラに、参加者として会うことだったと思われます。
しかしミドリは、アリスに殺されてしまったことから、同じ参加者として参加することは出来なくなってしまいました。
だからこそフロアマスターという形で、接触する機会を得たのでしょう。
ところが、組織は平等なゲームを求めているため、サラにジョーなどの味方を付けて、弱い状態にしなければいけなくなりました。
このハンデによりミドリは、本当のサラと会うことがますます難しくなってしまいました。
それ故に、ミドリはサラの味方を減らしていき、「覚悟が決まった状態」のサラにしていきたかったのかもしれません。

・デスゲーム開始後の勝率はみんな同じはず
もっとも勝率が高いサラにハンデが付いているということは、勝率が低いメンバーには、それ相応のプラス要素が与えられているはずです。
勝率がすこぶる低いソウは、かなりのプラス情報が与えられていたのではないでしょうか。
もちろんギン、カンナらにも相応の情報が与えられているはずです。
そのプラス要素が何なのかは、もう終盤なのであまり関係ないかもしれませんが、少し気になるところではあります。

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