かみかくしの夜(フリー・推理ビジュアルノベル)紹介・感想

ゲーム
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「サウンドノベル」というジャンルを、世に知らしめた作品として、僕がまず頭に浮かべるのは「かまいたちの夜」です。
第一作としては「弟切草」なのですが、僕が最初にスーパーファミコンで触れた作品は「かまいたちの夜」でした。
小さい頃だったので、まともに推理することはできず、何度も何度もやり直しては、怖い思いをした記憶があります。
バッドエンドを通して犯人が分かっていても、犯人を指名する場面に行き着くことができず、苦労したものです。

さて、本作「かみかくしの夜」は、そんな「かまいたちの夜」をリスペクトした作りになっている作品です。
ティラノスクリプトで作成されたノベルゲームであり、「自称本格推理モノサウンドノベル」と銘打たれています。
「かまいたちの夜」が好きな人や、推理モノが好きな人にはプレイしてもらいたい作品です。
コンプリートまでのクリア時間は、約3時間でした。

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ゲーム概要


大学生の岩槻真一郎は、登山サークルのメンバーと北アルプスを登山中、猛吹雪に見舞われることになります。
メンバーたちは、近くの洞窟に避難して一夜を過ごすことになりますが、そこで事件が起こります。

本作「かみかくしの夜」は、このような導入で始まる選択肢付きのノベルゲームです。
選択肢によって展開が変わり、複数のエンディングがあります。
推理小説のように、プレイヤー自身が犯人を推理し、真相を考える楽しみがあるのも、このジャンルの醍醐味です。


本作「かみかくしの夜」は、任意の場面でセーブやロードをすることはできません。
章の始まりや選択肢を選んだ直後に、オートでセーブされていくので、読むことに集中できるとも言えます。
これはスーパーファミコンの「かまいたちの夜」に準拠する仕様です。
再開する際は、「はじめから」「つづきから」「各章のはじめから」で始めることになります。


その他の機能としては、重要な選択肢については「!」マークが表示されるようになっています。
先の展開に影響を及ぼしたり、エンディングに直結する可能性もありますので、慎重に選ぶようにしましょう。

そのほか、Ctrlキーを押し続けることで、既読文章はスキップすることができます。
周回したり、選択肢を選び直す際などに便利です。

感想(ネタバレ無し)

物語としては、本格的な内容の推理ノベルで、とても楽しむことができました。
特に事件が起こってからは、緊張感あふれる展開が続き、最後までどんどん読み進めてしまいます。
物語の構成や展開など、「かまいたちの夜」を意識している部分が非常に多いので、プレイしたことがある人は、ニヤリとする場面が多いと思います。
もちろん未プレイであっても、楽しめる内容だと思います。

エンディングは全7つで、おまけシナリオが1つ含まれています。
おまけシナリオを読むには、それ以外の6つのエンディングの回収が条件です。
しかしゲーム内のメニューから、攻略サイトにジャンプすることができるため、回収にはそれほど苦労はしないと思います。
クリア後には、いくつかの過去の回想シナリオや、本編に犯人の追加シーンなどが追加されたりします。
エンディング回収だけで満足せず、ぜひとも既読スキップなどを利用して、追加シーンも確認することをお勧めします。

感想(ネタバレ有り)

この項目では、犯人を含むネタバレ記述があります。
まだプレイしていない人は、この項目でのネタバレにはご注意ください。

さて、ED1「大願成就」を見たとき、最初は頭が「???」でいっぱいでした。
僕は、少なくとも巽は犯人か、犯人の一人だと思っていました。
したがって、巽がこちらに向かってきたときは、「ああ、やっぱりか」という気持ちでした。

しかし、まさか主人公が共犯とは思っていなかったので、してやられた感が強かったです。
「かまいたちの夜」に色々な点で寄せているからこそ、「信頼できない語り手」という可能性の検討を怠ってしまいました。

知らず知らずのうちに、主人公を容疑者から外してしまっていました。
さらに、最初に行方不明になっている二人の存在もあり、その二人が犯人という可能性も捨て切れず、なかなかに厄介でした。

巽は、序盤から主導権を握り、色々なポイントでみんなの行動を決めていました。
そのため、犯人か、犯人に協力している(させられている)人物ではあるだろうなという気がしていました。
一日目に、自分だけお酒を飲んでいないですし、二日目のバナナケーキにしても、自分で用意したものです。

共犯は美咲だと思っていました。
美咲であれば、食べ物に睡眠薬を混ぜるサポートなど、色々なことがやりやすいだろうと思っていました。
そして最後は、共犯者の巽によって殺されたのではないかと思っていました。

美咲が殺される直前では、やけに細かく見張りのルールが説明されるので、緻密な時間差トリックがあるのかなと思いましたが、真相は、主人公と巽が共犯だったということでした。
交代する「点」のタイミングで殺したのかと思っていましたが、そうではありませんでした。

真一郎が犯人だとすれば、一日目の夜に、未開封のお酒に睡眠薬を混入することも簡単だったでしょう。
お酒は未開封ではなく、自分で混入していたということなのだと思います。

理沙の回想によれば、登山届も、巽と信一郎は二人で提出しに行っています。
部長に行かせず、わざわざ二人で出しに行っていることを考えると、登山届の内容は、サークルメンバーに知らせている内容とは、異なった内容なのでしょう。
おそらく、捜索隊が来ないように、より長い日程で提出しているのだと考えられます。

巽と真一郎の細かい動機などは、あまり本編では語られず、回想やおまけシナリオで語られました。
推理ノベルでしたが、本編中で探偵役が推理するシーンが無いのは、珍しいかもしれません。
(理沙の推理があるにはありますが)


理沙にストックで刺されるシーンは、「かまいたちの夜」のオマージュで、多くのプレイヤーの記憶に刻まれているトラウマシーンだと思います。
僕自身、「かまいたちの夜」の「サバイバルゲーム」の章で、何度もこのシーンに到達してしまったので、よく覚えています。

おまけシナリオは、本編とは切り離されたような雰囲気ではありますが、地続きになっている設定でもあります。
本編では明かされなかったことも巽の口から語られるので、しっかり読んでおきたい内容です。
霊は出る、下ネタ・メタネタあり、キャラは崩壊するわ、理沙はアルクェイドだわで、かなりカオスな内容です。
そんなおまけシナリオですが、一番楽しそうに書いている雰囲気が伝わってきましたし、何より楽しい気分で終えることができました。

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