海底撈月 ハイテイラオユエ(フリー・読むゲ)紹介・感想

ゲーム
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前書き

最近、長編作品を多くプレイしていたため、ジャンルの違う短編作品をプレイしてみました。
いくつか気になっていた作品の中で、今回はこの「海底撈月」(ハイテイラオユエ)をプレイしました。
いわゆるVIPRPGであり、「VIPRPG紅白2020」において、作者・みどり氏が投稿された作品です。
麻雀が好きな人なら、麻雀の役名として馴染み深いタイトル名ではありますが、作品内容は麻雀と関係ありません。

クリア時間は、初回プレイでは30分ほどでした(ノーマルエンド)。
トゥルーエンドを見るために、そこから20分ほど試行錯誤しました。

ダウンロードはこちら

VIPRPG紅白2020 No.13 海底撈月

ゲーム紹介

『海の底に潜り、月を掬い取る――それが彼女の夢』
『この掌の内に、水を掬い取る――それが私の望み』
(オープニングより)

後ろ暗い過去から離れ、のどかな町で生活していくことになったウィンディが主人公です。
その山と海と猫の町で出会った変な少女・ネレイドとの交流を中心に話が進んでいきます。

本作は、RPGツクール2000で作成されている作品です。
文章を読み進めていくことでゲームが進行していきますが、随所に選択肢や潜水パートが差し挟まれます。

潜水パートはミニゲームのようなもので、特に難しいものではありません。
しかし、一歩間違えると溺れてゲームオーバーになってしまうため、プレイヤーは緊張感のある潜水を体験できるでしょう。

感想(ネタバレ有り)+攻略

オープニングではボーカル曲が流れ、画像をアニメムービーのように見せているのは、凄く力が入っているなと感じました。
一枚絵とキャラチップを上手く組み合わせ、様々な構図で遠近感を出しており、素材の料理の仕方が素晴らしいと感じます。

エンディングを一度見た後に、もう一つ別のエンディングがあるということを知り、何とかそちらのトゥルーエンドも見ることができました。
トゥルーエンドを見られた時の状況は、以下の通りです。

・最初の選択ではイルカのお守りを購入する
・後半のお守りは、恋愛成就のお守りを購入する
・潜水は、全てギリギリまで攻めて、肺の数値を31まで上げておく

これらが必須条件かはわかりませんが、この時にトゥルーエンドを見ることができました。

最初に見たエンドはノーマルエンドだったようですが、スタッフロールも流れましたし、こういう終わり方の作品なのだと思っていました。
しかし、トゥルーエンドを見たあとに振り返って考えると、やはりトゥルーの展開でないと、物語として、しっくりこないと感じました。

トゥルーエンドがハッピーに終わるからそのように言うわけではありません。
ノーマルエンドでは、主人公であるウィンディが、物語に何も影響を与えていないからです。
ノーマルエンドは、生きるか死ぬか、どちらも選択できないでいるわてりが、博士との再会をきっかけに、死を選ぶ結末です。
この終わり方では、ウィンディがいてもいなくても、わてりの結末は変わりません。

しかしトゥルーエンドでは、ウィンディがわてりを説得することで、その選択から救うことができます。
二人の交流、途中で購入したお守り、潜水で鍛えた肺活量など、何かが欠けていてもトゥルーには辿り着けないため、そのすべてが意味を持ちます。

本作は言うなれば、過去の死者に囚われてしまっているわてりを、生者であるウィンディが引き戻して、共に未来へと歩んでいく物語なのではないでしょうか。

わてりが不幸だったのは、脱走することが自分自身の願いだったわけではなく、Ⅱの希望によるところが強かったことでしょう。
わてり自身が自由に生きたいと思っていたのなら、ⅡとⅢを追い求めての自殺行為のようなことはしないはずです。
兵器として作られた存在にとっては、他人から与えられた理由だけで、生きていくことは難しかったのかもしれません。

ゲーム冒頭で、わてりが自分からウィンディに話しかけたということは、わてり自身も、本当は誰かに助けてもらいたかったのだと思います。
そうでなければ、わざわざウィンディに声をかける必要はありませんし、海に潜る自分の行為の目的を教える必要もありません。
わてりは不器用ながらも無意識に、誰かに助けて欲しいというサインを送っていたのだと思います。
最終的には、死んでしまった姉たちと一緒に居ることよりも、ウィンディと共に生きていくことを選択できて良かったなと思います。

読むゲーと言いながらも、ステータスを上げることで結末を変えられるという点では、実はとてもゲーム的な作品だったと感じました。

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