麻雀戦術本「統計学」のマージャン戦術(著:みーにん氏)

麻雀
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今回購入したのは、『「統計学」の麻雀戦術』という本です。
ネット上で有名な、みーにん氏が著している本です。
天鳳での膨大な対局データを基に出している内容なので、非常に信頼性があります。

今回は、簡単に内容を紹介していきます。

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内容としては、

・第1章 先制立直
・第2章 押し引き
・第3章 ベタオリと当たり牌読み

に、大きく分かれています。

第1章に関しては、「局収支」という期待値を判断の基準として設定しています。
「局収支」が最大になるような選択を選べば、成績も良くなるということです。

どういう場合にリーチすればいいのか、高い愚形と低い良形はどちらがいいのかなど、明確に結論が出してあります。
このあたりは、他の押し引き本でも紹介されていた内容と被るので、それの裏付けにもなります。

この本のいいところは、どちらの選択がどれだけ良いのか、定量的に教えてくれる部分です。

第2章に関しては、結構細かい押し引き判断が示されています。

「こういうときは追っかけ」、「こういうときは引き」からもう1歩進んで、リーチ宣言時に切る牌の危険度によっても、押し引きを区別しています。

たしかに、現物を切ってリーチか、無筋危険牌を切ってリーチなのかでも、変わってくるのは当然なのかもしれません。
今までの押し引きより、より精度の高い押し引きができるようになりそうです。
結構意外な結論になったので、押し引きにこだわりのある方は、ぜひ読んで欲しいです。
この結論に天鳳ならではの状況判断などを、どう組み込んでいくかのセンスが、これからの上級者に求めらていくでしょう。



第3章に関しても、基本にして最も重要な、ベタオリについて書いてあります。

切れる牌が無いとき、どういう牌を切るべきなのかということや、その危険度が具体的に書いてあります。
このページを読むような人であれば、大体は把握している内容だと思いますが、かなり細かく網羅されています。

また、面白いデータとしては、どの局+どれくらい点数を持っているか、という状況によって、得点の価値が変わってくるかという倍率を、定量的に出されているのが面白かったです。(和了価値指標)

どういうことかというと、東1局に25000点持っている状況での、2000点アガリと、南4局に35000点持っていて2000点上がるのは、全然価値が違いますよね、という内容です。

自分がたくさん点をもっていればいるほど、得点の価値は下がりますし、局が後半になればなるほど、得点の価値は上がるというものです。

それが状況ごとに倍率で数値化されているので、押し引きの精度を上げるのに役立ちそうです。

本書は、何冊か戦術本を購入した後に、参考資料集のような位置づけで読むと、より理解が深まると思います。

この本だけでは押し引きが系統的に身に付くわけではありません。
自分の点数状況や、何局なのかという部分でも、押し引きの判断は大きく変わってきます。
しかし、ここまですべて数値的に裏打ちされた麻雀本というのは、他に類を見ません。
それゆえに、まだ確実ではない部分に関しては、結論を出せていない部分があると感じました。
現在、麻雀のAIもどんどん出てきており、学習中だそうです。
しかしそのAIが最強になるまでの間は、まだこういった本で、データの重要性を学ぶことが非常に有用だと感じます。

 

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