ネット麻雀「雀魂」(じゃんたま)を雀豪になるまでプレイした感想

麻雀
この記事は約9分で読めます。

前書き

2019年11月に、ネット麻雀「天鳳」で、目標としていた7段になりました。
しかし鳳凰卓で数局対戦してみると、その苛烈さを味わい、レベルの違いを実感しました。
苦労して7段になったので、ポイントを減らして降格するのが怖く、しばらく天鳳はプレイしていませんでした。

そんな時に、同じネット麻雀の「雀魂」(じゃんたま)をプレイし始めました。
雀魂の存在自体は知っていたのですが、サービス全体の雰囲気から「MJ」や「麻雀格闘倶楽部」的なゲームだと思っていました。
しかし実際にプレイしたところ、一応牌譜や山の検証もでき、ある程度の成績も記録されるので、印象よりしっかりした麻雀ゲームだなと思い直しました。
そういうわけで、天鳳の気分転換というわけではないですが、自分の雀力の検証も兼ねて、しばらく雀魂をプレイしてみました。
今回、区切りの一つである「雀豪」というランクになったので、本記事で、色々と感想を書いていこうと思います。

自分の成績の分析

まず、天鳳での自分の成績と、雀魂での成績を比較してみようと思います。
同じ条件の下で集計したデータではないので、比較するにあたっては、いくつか気を付けるべき点があります。

・すべて半荘戦の成績です

・天鳳の成績についてはWindows版の機能である「詳細集計β」で、「特上卓」の対戦のみを集計しています

・片方のサービスにしかない項目は比較できないので、載せていません。

雀魂 天鳳
一位率 32.14% 26.97%
二位率 27.98% 25.29%
三位率 24.40% 24.85%
四位率 15.48% 22.88%
飛び率 3.57% 0.49%
対戦数 168 1368
平均和了 6120 5968
平均順位 2.23 2.436
和了巡数 12.10 11.50
和了率 24.18% 21.47%
ツモ率 29.29% 37.74%
放縦率 11.28% 11.76%
副露率 33.39% 31.56%
立直率 20.78% 18.31%

まず、パッと見た限りでは、雀魂の方が全体的に成績は良く出ています。
これにはもちろん、いくつかの理由があります。
天鳳での成績は、特上卓に限定したものであり、雀魂の成績は、主に銅の間~金の間での成績です。
そのため、天鳳の方が同卓するプレイヤーの強さが安定している、ということが言えるはずです。
そういう訳で、天鳳の方がより低い成績になるというのは当然でしょう。

以下では、その他の項目についても比較してみます。

和了巡数

和了巡数は、天鳳の方が早く、良い数字が出ています。
これは、天鳳の方がスピード重視で、早めのタイミングで副露しているのだろう・・・と思っていたのですが、少々違うようです。
雀魂の副露率が33.39%で、天鳳が31.56%です。
雀魂の方が多く鳴いているのに、和了巡数が遅いのです。

考えられる可能性は、いくつかあります。
天鳳の方が長い期間に渡って集計しており、その間にも自分の打ち方は、かなり変わってきています。
従って、天鳳の成績は、直近に限れば副露率は同じくらいなのかな・・・という気がします。

他の可能性として、雀魂ではややリーチと打点を重視して打っているからかもしれません。
雀魂では、対戦相手の放縦率は、天鳳に比べてかなり高めです。
つまり、オリない相手が多いのです。
したがって、自分もそれを前提に、打点を重視した手作りをする傾向になってきています。
そのような理由もあり、和了巡数を犠牲に、平均和了点数が少し伸びているのかもしれません。
この項目に関しては、はっきりとわからないので、少し慎重に考えたいところです。

和了率とツモ率

和了率は雀魂の方が高く、ツモ率は天鳳の方が高いです。
これは、雀魂のプレイヤーはオリ意識が弱く、天鳳のプレイヤーはオリ意識が強いからというのがわかります。
自分がテンパイしたときに他家がオリれば、当然ロンアガリが少なくなり、その分ツモの割合が増えます。
そういった部分での差が、この項目に表れているのだと思います。

立直率

立直率の差は、自分の意識による部分も大きいかもしれません。
立直の大きなメリットの一つとして、相手をオリさせるというものがあります。
雀魂のプレイヤーは、天鳳民と比較して、あまりオリないので、打点が高くなりやすいリーチを重視して打つようにしていました。

また、副露でテンパイを匂わせても、あまり警戒してくれないので、テンパイを明示するリーチの方が、注目してもらえるということもあります。
ただし、リーチしても気にせず突っ走ってくるプレイヤーもかなり多いので、良形か打点のどちらかは無いと、苦しいめくり合いを強いられることも多い気がします。

放縦率

放縦率に関しては、雀魂の方が良くなりました。
雀魂の方が、個人的に攻めている印象があったので、これは少し意外でした。

雀魂は、点数状況を考慮した攻めをして来るプレイヤーが少ない印象があります。
そのため、きっちり降りていれば横移動が多く、最下位は避けられるという思いが強かったです。
副露率は雀魂の方が高いのに、それでも放縦率を下げられているのは、個人的には嬉しいところです。

段位戦での戦い(半荘戦)

さて、雀魂での段位戦をこなしていった印象を書いていこうと思います。
体感的には、銅の間~金の間くらいまでは、天鳳の一般卓~上卓くらいの印象です。
玉の間はまだプレイし始めたくらいですが、特上卓と同等か、それ以下くらいの体感でした。

基本的には、押してくる人がかなり多い印象です。
そして、鳴く人はメチャクチャ鳴いて、鳴かない人は全然鳴かないなど、極端な人が多い気がします。
こちらの体に染みついているセオリーや体感と合わない打ち方をして来る相手が多いので、それに振り回されると良くないなと感じます。

特に、雀魂は対戦中、相手の成績を閲覧することができます。
自分も最初、相手の成績を見て、対局の参考にしていたこともありましたが、結局やめました。
大きな理由の一つとしては、精神衛生上良くないからです。

自分より成績が良くないと感じる人でも、その一つの対局だけでは、結果がどう転がるか分かりません。
和了率が25%の相手でも、20%の相手でも、一つの対局ではその差はあまり明確になりません。
放縦率が18%くらいの相手でも、しっかりベタオリしてくるときもあるので、相手の成績を見すぎると、数字に振り回されてしまいます。
そのため、相手がどんな成績であろうが、自分が最適だと思う打牌をすることが大事だと再認識しました。

例えるなら、野球の守備での「シフト」のようなものです。
対戦相手が「大谷シフト」のような極端な守備シフトをしてきても、打者・大谷としては、自分のスイングを崩さずにすることが一番大事です。
例えばメジャーで、三塁方向に野手を全く置かず、そちらにバントで転がせば、必ずヒットになるような大谷シフトも、一時期話題になりました。
しかし相手からすると、ホームランなど長打もあり得るバッターが、自分からバントヒットという、単打に制限して、自分のバッティングをしないでくれるのであれば、それだけで十分成功しているらしいのです。
少し話はズレましたが、相手がどんな極端な麻雀を打ってきていても、自分自身の麻雀を打つということが、長期的には大切です。

極端な打ち方のプレイヤーが多いので、接戦は少なめの印象でした。
トップが十分な点を持っていても、ガンガン攻めてきたりするので、そうのような場合は一方的な半荘となってしまいます。
点数が少なくてもガンガン攻めて飛んでしまう人も多く、こちらの逆転チャンスを潰されてしまうこともあります。
そういった、自分の計算通りにいかないストレスはありますが、天鳳と同じように「4位以外は勝ち」と思っていれば、昇格していくのは易しいと感じます。

 

2020年10月現在、雀豪の星2つで停滞しています。
今までのように勝てず、和了率や放縦率なども悪化してきました。
これはひとえに、周りのプレイヤーのレベルが上がってきたということがあると思います。
噂によると、最高レベルの卓である「王座の間」は、人が少ないために卓が立たず、「玉の間」にプレイヤーが集まってきていると聞きます。
そのため、「玉の間」が実質的に一番上の卓となり、かなりの強者も含めた幅広いプレイヤーがひしめいているそうです。

対戦中の感情表現アイコンについて

雀魂では、対戦中、プレイヤーの感情を表す顔アイコンを表示させてくるプレイヤーがいます。
開始時の挨拶であったり、アガれたときの喜びだったり、振り込んだときの悲しみだったり、様々なタイミングです。

天鳳ではそういったシステムが無いので、何も感じることはありません。
しかし雀魂では、場合によっては相手の感情を逆撫でするようなことも可能です。
悪意を持って使っている人は少ないでしょうが、苛立たせられる人もいるかもしれません。
しかし、開始時の挨拶などへの使用や、自虐的なアイコン使用は、確かにほっこりすることもあり、人間味が感じられることがあります。
ガチ勢が多い天鳳とは違い、雀魂のこういった機能は、ライト層・エンジョイ勢の取り込みに寄与しているのではないでしょうか。
これは設定で消したりもできるので、気になる人はオフにしておきましょう。

雀魂での可愛らしいキャラクターなどに惹かれて、プレイする人が多くなれば、単純に麻雀人口の増加に繋がります。
雀魂は、麻雀の複雑なルールについても、一応チュートリアルで勉強することができるようになっています。
Mリーグなどの盛り上がりも見られる中、いち麻雀ファンとしては、初心者やライト層が、もっと気軽に遊べるようになればいいな、と思います。

終わりに


雀魂は、牌山の生成について、天鳳と同じように、MD5によるハッシュ検証システム実装しています。
そういう意味で、MJシリーズや麻雀格闘俱楽部とは違って、真っ当な確率に支配された麻雀だと感じています。

雀豪になるまでプレイしましたが、天鳳と比べると成績は良化したので、プレイヤーの平均レベルは高くないと感じました。
しかし雀魂は、やや麻雀初心者やライト層向けだと感じるので、ぬか喜びせずに上達していきたいと思います。

今後、より詳細な成績が見られるようになったり、使いにくい牌譜再生モードが改良されれば、ガチ勢でも十分満足できるようになるのではと感じます。
ただし、雀魂はライト層向け、天鳳はガチ勢向けと、今のところ住み分けが出来ているので、何でも天鳳に合わせる必要はないのかなと思います。

麻雀

コメント