ロッキン・チェンバー(フリー・ビジュアルノベル)紹介・感想・攻略メモ

ゲーム
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チーム・sweet ampuleによる、心理ミステリー×ビジュアルノベル『ロッキン・チェンバー』の紹介記事です。
ミステリー的な作りになっていますが、少し変わった見せ方が特徴のノベルゲームです。

クリア時間は約2時間ほどでした。

ダウンロードはこちら

公式ホームページ

上記ページより、Windows版・iOS版・Android版をダウンロードできるリンクがあります。

ゲーム概要

白い小部屋に、二人の男が居るシーンから物語が始まります。
やさぐれた風貌の男・エヴェレットは、この変化のない部屋で時折、奇妙な夢を見ていました。
しかし特に興味を持つこともなく、ただただ無気力にその場に在り続けるだけでした。
そんな中、白い燕尾服を着た胡散臭い男・ラプラスが現れ、自分が見ていた夢がフィルム映像のように再生されるようになりました。
ラプラスはエヴェレットに、何が見えるのか自分自身の言葉で語れと要求し、そして帰っていきます。
今日もまた同じように、エヴェレットはとある孤島のペンションで起きた惨劇を語らせられます。

 

自分とは関係無い映像のはずですが、ラプラスはエヴェレットに、「貴方は彼らを知っているはずだ」と言い放ちます。

この映像はいったい何なのか、ラプラスの目的は何なのか、そしてエヴェレットは何者なのか?
このような導入で物語は展開していきます。

 

感想(ネタバレ無し)

本作は通常のミステリとは違い、犯人を当てたりするものではありません。
エヴェレットは誰なのかというフーダニット要素はありますが、それよりも重要なのは何が真実だったのかということです。

あえて例えるなら「叙述トリックを見つけ出せ」というゲームに近いと思います。
序盤に「カラーの部分は全て真実」、「モノクロの部分は虚偽が混ざっている可能性が高い」というルールが示されます。
その上で、閲覧したフィルムのどこに違和感があったか、選択肢で選ぶ質問パートがあります。
正解を選ぶことができれば、そこに隠された真実が明らかになり、先へ進めるようになります。
選択肢の組み合わせは多くないので、わからなければ総当たりで突破することは可能でしょう。

 

本作で良かったと思った点は、解答の小出しだと思います。
通常、推理モノでは最後に解決編があり、そこまで溜め込んだ謎を一気に解決するカタルシスがあります。
ただ逆に言うと、そこまでははっきりした解答が与えられないので、最後の最後まで我慢することが必要となります。

しかし本作は、謎が細かく小分けにされ、程よいタイミングで明らかにしてくれます。
そしてその謎一つ一つも意外性のある内容であり、物語を先に読み進めたくなる原動力となります。
そして最後の最後には、読み手の予想を大きく覆すであろう真実が待ち構えています。

あまり多くを語ると、本作の魅力を損ねてしまう可能性がありますので、興味がある人は是非プレイして頂ければと思います。
ボリュームがコンパクトにまとまっており手を出しやすいので、他人に気軽にオススメしやすい点も大きな魅力だと思います。

 

本作の制作チーム「sweet ampoule」様は、これまでも多くの面白い作品を製作されています。
本ブログでも「LOOP THE LOOPシリーズ」を紹介してきました。
オリジナルのグラフィックやBGMのクオリティは高く、これがフリーでプレイできるというのは非常にありがたいです。
特にピアノメロディをメインとしたBGMはメロディアスで耳に残ります。
(お気に入りのBGMは「不穏な影」「心の迷い子」です)

 

ラプラスの最終問題の解答と所感(ネタバレあり)

本編クリア後に開放される、エピローグを読むために必要な問題です。
問題数は10個と多く、どれが正解しているかもわからないため、総当たりでクリアすることは困難でしょう。
野暮かもしれませんが、問題の解答・解説を載せておきます。
自力で解きたい人はご注意ください。

 

下記画像の下部より、解答を記載しています。

ちなみに1発で突破したので褒めてください

 

 

 

 

⚠ 以下、ネタバレ解答を含みます ⚠

 

 

 

 

・第1問 羽星のことを人間的には愛していたから
世間体云々は、悠乃が罵倒していただけなので注意が必要です。
「異性として~」は明確に間違いです。

 

・第2問 羽星が将来もっと苦しむと思えたから
本編でもそう怒鳴っていましたし、1番目は明確に間違い、2番目も特にそういう言及はありません。

 

・第3問 自分が嫌いでたまらなかったから
ちょっと迷うかもしれませんが、2番目であるならショックは受けないでしょう。
3もピンとこなかったので、やはり1になると思います。

 

・第4問 好きな人に愛される性別になるため
消去法で3番目だと導き出されます。

 

・第5問 結婚して子供を作ること
本編で話してましたね。

 

・第6問 羽星にとっての『普通』の人だったから
ちょっと難しいかもしれません。
2番目に関しては、中井さんも当てはまるので理由にはなりません。
確かに、前園を除く他の登場人物は全て『普通』ではないということになるのでしょうか。
後藤夫妻は普通のような気もしますが、レスという点が羽星のイメージする『普通』とは違うのかもしれません。

 

・第7問 罪悪感と現実逃避による妄想
全滅の光景はモノクロなので、現実には起きているわけではありません。
2番目はナンセンスなので、3番目が答えということになります。

 

・第8問 羽星が思い出したくなかったから
2番目も少し迷うかもしれませんが、シンプルに1番でしょう。

 

・第9問 誰の死も確定していない
ここは一番迷うところだと思いますが、久志と悠乃の死亡は確定していません。
そもそも医療の心得のある岩佐さんが悠乃を解放する際、「頭を動かさないで」と指示している以上、まだ息はあるはずです。
久志についても手首を切って出血しているだけで、死んでいるかどうかは誰も確認できていません。
したがって、誰の死も確定していないというのが正解です。

 

・第10問 覚里千慧
これは明らかです。

 

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