勇者様、死んでください〜デスゲーム処刑〜(フリー・アドベンチャー)紹介・感想

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前書き

RPGツクールで作られたフリーのアドベンチャーゲーム「勇者様、死んでください〜デスゲーム処刑〜」をプレイしてみました。
もともとデスゲーム物が好きということと、グラフィックが綺麗だという理由で興味を持ち、ダウンロードしました。
全エンドをコンプリートするまでのプレイ時間は、1時間半ほどの短編です。

ダウンロードはこちら(「ふりーむ!」作品ページ)
勇者様、死んでください〜デスゲーム処刑〜

ゲーム概要


勇者たち一行が、魔王との和平パーティー(?)に参加している場面からゲームは始まります。
乾杯して飲み物を飲んだ後、毒を盛られていた一行は、自身の力が無力化されてしまう館に連れていかれ、そこでデスゲームを強要されていきます。

ゲームとしては、会話を読み進めていくパートと、自由に探索ができるパートを繰り返していくというものです。
適宜、デスゲームと称されるミニゲームが挿入され、勝負に勝つことが必要になります。
それらの勝敗や、こなしてきたイベントにより、エンディングが分岐します。

正直なところ、デスゲームはメインというよりも、彩りを与える舞台装置といった印象です。
そのため、デスゲームに大きな期待を寄せてしまうと、少し期待外れになってしまうかもしれません。
あくまで、ファンタジー世界の闇や、生々しい側面を描いたライトノベルのような感覚でプレイするとちょうど良いかもしれません。

感想(ネタバレあり)

長くはないので、一気に読み進めることができました。
キャラクターの個性や独特の世界観などは、短い作品ですが、上手く散りばめられて描かれていたと思います。
スタッフルームの作者コメントを読む限り、世界設定などはしっかりしている印象がありました。
絵柄のイメージと反して、結構殺伐とした世界観です。
表現はかなり抑えられていますが、残虐な描写や性的な描写も多くあります。
そういったものが苦手な人は避けたほうがいいかもしれません。

キャラクターのグラフィックやスチルなどは、フリーゲームとしては相当綺麗で、目を惹くものがあると思います。
少し癖があるので、好き嫌いは個人差があると思います。

デスゲーム部分は、敵の行動は固定なので、繰り返しプレイすることで簡単に突破することは出来ます。
しかしクリア後のスタッフルームで作者も話していたように、やはりわざわざデスゲームをさせる理由が少し弱いように感じられました。
魔王側が勇者たちを公開処刑すると人間たちの反感を買い、後の支配を難しくするというのはわかります。
ですが、このようなデスゲーム形式にしても、それが強制されているものである以上、結局反感を買うのは同じではないかと感じました。
ベルの回想から推察するに、魔王を囮とした作戦によって、勇者たち一行は既に生け捕りにされて、その2年のうちに人類は支配されてしまっています。
すでに囚われの身になっているはずなのに、毒を盛って館へ連れていくというのは、何だかまどろっこしいように思います。
これらを合理的に解釈しようとするなら、今回のような形をとる理由は、勇者たちに対しての魔王の復讐という意味合いが強いということだと思います。
確かに魔王は、人間からかなり悲惨な目に遭わされているので、復讐という理由なら辻褄は合います。

エンディングに関しては、3つすべて確認しました。
デッドエンドは良いとして、残り2つもあまり幸せそうには見えないというのが正直な印象です。
一人で生き残っても二人で暮らしても、デスゲームでの体験はトラウマでしょうし、人間・モンスター両方からも敵視されてしまっているはずです。
例えパートナーがいても、ベルとイアはどちらも頼りなさそうですし、今後無事に生きていけるのか正直不安に思ってしまいます。

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