アウラルと光の竜~魔王病と古の秘宝~(フリー・ハクスラRPG)紹介・感想・攻略

ゲーム
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8人のモンスター娘がダンジョン攻略に挑むRPG「アウラルと光の竜~魔王病と古の秘宝~」についての記事です。
パーティメンバーに人間はおらず、全員が個性的なモンスター娘という特徴がある、ハクスラ系RPGです。
キャラの個性に目が惹かれますが、ダンジョン探索の戦闘バランスなども絶妙で、とても遊びやすいと感じました。
キャラクターに惹かれた人も、ハクスラ系のダンジョンRPGが好きな人も楽しめる作品だと思います。
本編クリア時間は12時間、EXダンジョン隠しボス撃破までは22時間でした。

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ふりーむ!

ゲーム概要


本作はRPGツクールMVで作成された作品です。
メインキャラとなるのは、1年前に魔王を倒した英雄であるモンスター・アウラルと光の竜・セレの二人です。
アウラルの知人の依頼で、「魔王病」に罹った少女を救うために、願いを叶える秘宝が待つダンジョンに挑戦するというあらすじです。
前作があるかのような導入ですが、本作が第1作目であり、前日談は制作中とのことです。
ゲームの進行に伴って、各キャラクターの個性が掘り下げられていきます。

大きな特徴的としては、アウラルたちパーティーメンバーは、みんなモンスター娘という点です。
人間のパーティーメンバーはおらず、すべて女性モンスターばかりなので、特定の好みを持つプレイヤーには深く刺さる作品なのではと思います。

本編では、8人のメンバーから4人を選んで、ダンジョンに挑んでいきます。
ダンジョン探索中は、メンバーを入れ替えることはできません。
その反面、全滅してもペナルティはありませんし、再挑戦時は、到達階からスタートすることができます。
したがって、あまりシビアに考える必要はなく、とりあえず好きなメンバーでチャレンジして、ダメだったら別のメンバーを試すというスタンスで良いと思います。


キャラクターは、ステータスが異なるのはもちろん、固有の「種族技」を持っています。
この種族技は、戦闘中に溜められるTPを消費して繰り出す技で、どれも強力な効果です。
種族技は、ダンジョンをクリアすることで入手できるダンジョンポイント(DP)を消費して、習得することができます。

ダンジョンには、エリアガーダーと呼ばれるボスが、各階ごとに配置されています。
もし手こずるようならメンバーを見直し、様々な種族技を試してみることが必要でしょう。


「魔法」は、MPを消費して使用するもので、種族技と違って、共通のものを使うメンバーも多いです。
さらに、装備品によって自由に習得可能なので、戦術に厚みを持たせることが可能です。
そのぶん威力などは控えめな印象ですが、キャラクターの特性を伸ばしたり、補ったりすることが可能です。


戦闘は、ターン式のコマンドバトルです。
ターンが始まると、敏捷の高いキャラから順に行動していきます。
前述したように、全滅すると拠点に戻されますが、ペナルティはありません。

注意点として、戦闘終了時に戦闘不能のキャラクターには、経験値が入りません。
控えメンバーであれば数割の経験値が入ります。
そのため、パーティメンバーと控えメンバーで、大きなレベル差がつかないようになっています。

感想(ネタバレ無し)

ストーリーは見所があり、ゲーム部分のダンジョンや戦闘もプレイ歯応えのある作品でした。
本編の戦闘の難易度としては、普通くらいかと思います。

各階を守るエリアガーダーや、最奥で待つボスについては、それほど意地が悪いボスはいませんでした。
一度戦ったあとに、有効なメンバーに変更したり、装備を整えたりして対策すれば、おそらく大抵は勝てるのではないかという印象です。
ボス戦は、度を超えた激しい攻撃は少ないので、長期戦・持久戦に持ち込めば、初見でも十分勝てる場合が多いよいう気がします。

各階に中ボスともいえるエリアガーダーがいるので、サクサクとどんどん進められるわけではありません。
しかし、ダンジョン内の宝箱から新たな装備品を入手するのは楽しいので、ついつい宝箱を集めたくなります。
パーティメンバーを運が高いキャラで固めれば、最高レア度のアイテムを効率よく入手できます。
ボスで詰まってしまったときは、レベル上げよりも、レア度が高い装備品を集めることの方が重要かもしれません。

ストーリーは、過去作の存在を匂わせながらも、しっかり練られて見ごたえのある話です。
ただし、本作はあくまでダンジョンRPGとしてデザインされており、その部分を邪魔しないように工夫されていると思います。
随所で挿入されるキャラクターの雑談などは、プレイヤーは自由にスキップすることができます。
ゲーム部分だけに集中したい人でもストレスが溜まりにくい、親切な設計になっています。
過去に何があったのだろうという興味を引くストーリーになっているので、前日談がプレイしたくなる魅力を持っています。

キャラクターは、ストーリー上でも戦闘上でも個性的で、それぞれに魅力があります。
どんなパーティで構成しても、それなりに戦っていけるようなバランスだと感じました。
同じキャラをずっと使っていたい人は、メンバーを固定してもやっていけるでしょう。
逆に、効率を求める人であれば、色々なメンバーを使いながら進めていくと、意外に強いメンバーが発見できるかもしれません。
僕は基本的にメンバーは固定して、困った時だけ入れ替えるという方針にしていました。

クリア後には、戦闘中にメンバーを入れ替えて戦える高難度ダンジョンが解放されます。
新たに出来ることが増えるので、本編クリア後も新鮮な気持ちで遊ぶことができると思います。
獲得できる装備品も、本編より強力なものばかりなので収集が楽しいです。
ただし、本編のボス難易度とは一線を画すため、感覚の切り替えが必要になってくるかもしれません。

全体的に、幅広い人が楽しめる難易度の作品として仕上がっていると感じます。
戦闘狂のプレイヤーには、本編の難易度は物足りないかもしれませんが、ほとんどのプレイヤーであれば、とても楽しめる作品だと思います。

ゲーム攻略(ネタバレあり)

攻略のコツ

本作のボス戦の難易度は普通くらいだと感じます。
何も考えなくて倒せる程ではなく、少し対策すれば倒せるという印象です。
エリアガーダーやボスで詰まってしまったときに、僕が試した方法について紹介していきます。

・メンバー入替
ボスの攻撃方法が属性攻撃であるのなら、その属性の耐性を持つメンバーと入れ替えると楽になります。
ボスの属性攻撃が弱点のメンバーは外し、耐性を持つメンバーと交換しましょう。
回復に手を回す必要が減るだけでも、体感的にはかなり楽になります。

・装備品を見直す
ボスの攻撃属性に対応する装備品があれば、とても楽になります。
属性がない場合でも、魔防を重視した装備品にしても効果的です。
本作では、数値としての上昇値が少なくても、ダメージにかなり反映されるイメージがあります。
シェニをメンバーに加えて宝箱を回収すると、レアアイテムはかなり入手しやすくなります。

・魔法を使いこなす
魔法石を装備させることで、戦術の幅を増やすことも重要です。
魔力が高いメンバーは、魔力の依存度が大きい「回復の魔法石」を装備させれば、守りに厚みが出ます。
魔力が少ないメンバーは、効果が魔力に左右されない「硬壁の魔法石」「障壁の魔法石」などで援護しましょう。
状態異常もなかなか有効で、暗闇・沈黙は、敵からのダメージを大きく減らすことができます。
ボスでも結構効くようになっているので、試してみましょう。

・会心狙いで大ダメージを与える

本作は、クリティカルのダメージがかなり強力で、通常の約3倍のダメージを与えることができます。
攻撃回数の多い技を持つキャラに会心の珠などを装備させると、かなりのダメージ源として期待できます。
クリティカル率上昇+複数回攻撃は、大きなダメージを与える近道です。

詰まったボス戦

前項の方法で、本編のボスは大抵切り抜けることができると思います。
しかしEXダンジョンのボスはなかなか手強く、プラスアルファの戦略が必要になる場面も多いです。
僕が苦戦したなと感じたボスについて、一部紹介します。

・フラグメント・オブ・サン

ターン終了時に、炎の追加ダメージを与えてきます。
攻撃が激しいので、炎対策が必要になると思います。
エリスやプリュンの氷系の魔法を使うことで、敵の燃焼レベルを下げて、ターン終了時の追加ダメージを減らすことができます。

・アクセラレータ

敏捷さが上がれば上がるほど、攻撃が強烈になっていきます。
敏捷さをリセットしたり、打ち消すと楽になります。
物理攻撃が中心なので、物理対策をすれば楽になります。

・古の大魔道士

先行詠唱により、ストックされた魔法と、本人の行動で、1ターンに2度行動してきます。
先行詠唱分の魔法は、どんなものなのか画面左上に表示されるので、多少は対策が可能です。
テテピのリフレクションで圧勝できるかと思いましたが、破壊された上に回し蹴りを放ってくるので、そうそう上手くはいきません。
このボスとの戦いで、自分の戦い方に限界を感じたため、ネット上で攻略情報を探しました。
その結果、無事に隠しボス撃破まで完了しましたので、次項で紹介していきます。

EXダンジョン踏破のための戦略

「古の大魔道士」に連敗したことにより、仕方なく戦術の根本的見直しと、レベル上げを行いました。
これ以降のボス攻略装備については、以下のサイトを参考にさせていただきました。


まず、物理系メンバーの装備についてです。
武器はお店で購入できる「刺突剣:シャープスティング」です。
防御力無視なので、どんな敵にも安定したダメージを与えることができます。

そして、装飾品は「連撃の腕輪」を3つ装備します。
これにより、安定したダメージとTP供給が可能となります。
攻撃手段を通常攻撃にすることで、TPをすべて回復・補助に回すことができるようになります。

防具については「生命のローブ」を装備させます。
耐久は高くありませんが、ターン終了時にHPが多く回復するため、パーティーの安定性がグッと高まります。

「連撃の腕輪」と「生命のローブ」は、EXダンジョンの第一階層の宝箱から回収できるので、シェニを連れて何度も周回しましょう。

魔法系メンバーについては、終盤のレア宝箱で手に入る「創世大杖:グランユグドラシア」です。
装飾品は、魔力を30%アップさせる「魔導書(上級)」や「ブラストリング」などを計3つ装備させます。
防具は物理メンバーと同じく「生命のローブ」です。
魔法石は、そのキャラに合った上級単体魔法が使えるものと、回復・復活の魔法石などを装備させましょう。


シェニだけは特殊で、「幸運槌:ゴールデンハンマー」と「生命のローブ」を装備させ、装飾品は運を上昇させるもので固めましょう。
ステータス異常の与えやすさは運が関係するようなので、「ミックスパウダー」などがボスでも効きやすくなります。

これらの装備品を集める過程で、レベルもガンガン上がっていくことと思います。
レベルが99になれば、とりあえずEXダンジョンは余裕を持ってクリアできるのではないかと思います。
ただし、防御や魔防をパッシブスキルで上昇させたり、バフを活用しないと、まだまだ普通に全滅する危険もあります。

EXダンジョンクリア後に戦える闇の竜については、レベル99でも、気を付けないと危険です。
バフを固めた上で、アウラルの「アースブースト」や、テテピの「生命の歌」で最大HPを増やして戦わないと、すぐに倒される危険性があります。

「奇跡の雫」など、戦闘不能からHPを満タン近くで回復させられるアイテムの準備や、「アル・リザレクション」を複数のメンバーが使えるようにする必要があります。
もっとも、上記のレベル・装備にした状態であれば、初見で勝つことができましたので、物凄く難しいということは無いと思います。

闇の竜は、一定のダメージを与えるごとに各属性のモードへ、次々と変わっていきます。
それらを撃破した後は、ラスト前の力溜めモードになります。
このモードでは、敵は一切攻撃してきませんが、10ターン以内に50000ダメージを与える必要があります。
装備をしっかり整えていれば、苦労せずに与えられると思います。

本編でのキャラ使用感(ネタバレ有り)

・アウラル
「テンタクルパリィ」は最後まで使える回避技です。
劇的な効果があるわけではないですが、どんな攻撃手段にも有効な技なので、とりあえず使っていれば安心感が得られます。
手が空いた時は、光合成で回復ができ、頼りになります。
序盤は「スピンラッシュ」、後半は「ライトブースト」での複数回攻撃による、クリティカル狙いが強力でした。
色々な役割をこなすことが可能なので、他のメンバーによって役割を臨機応変に変えていける柔軟なキャラです。

・セレ
魔法攻撃をしてくる敵には、「シャインウォール」や「ブリズムウォール」で、優位に立つことができます。
攻撃面はそれほど強力な技は無いので、回復・バフ張り役として運用するのが良いのではないでしょうか。

・ウルヴェ
個人的にはMVPです。
開幕「風の導き」で、全員のTP充填速度を高め、自身は「神狼嵐舞」による8連撃でのクリティカル攻撃を狙います。
複数の敵には「旋風脚」による攻撃も強力で、瞬間火力があるアタッカーとして非常に頼れました。

・シェニ
レア装備品狙いの際は、レア度向上に外せないキャラです。
最後のダンジョンでは、シェニを入れて宝箱を回収することで、次々と最強装備を揃えられました。
種族技では状態異常狙いしかできないので、魔法石で回復・補助役を担当させたいところです。
「奥義:ミックスパウダー」はボスにも何らかの状態異常が有効なことも多く、長期戦で役に立つことが多いです。

・メルーザ
物理攻撃役や盾役として、序盤はメンバーに入れることが多かったです。
しかしゲームの進行に従って、盾役もそれほど必要なくなり、あまり使わなくなっていきました。
HP以外のタフさは装備次第なところもあり、抜きん出て盾役に向いているわけでもありません。

・テテピ
ウルヴェの次に有用だったメンバーです。
「活力の歌」「回復の歌」「湧魔の歌」により、長期戦におけるパーティの持久力がかなり上がります。
「奥義:生命の歌」を使えば、戦闘不能の確率もグッと下げられ、安全に戦うことができます。
風属性を強化した「エアロブラスト」もそれなりに強力で、様々なボス戦で活躍しました。

・プリュン
属性の関係で、溶岩エリアでのみ使用しました。
回復効果の高いヒールレインやリヴァイヴタッチで、タフな回復役として使えます。
攻撃面では劣るため、回復や補助メインでの運用が良いでしょう。

・マリーネ
闇属性の魔法は耐性持ちの敵が少ない印象があるので、戦闘では相手を選ばず快適に戦うことができます。
「マジックバースト」による単体攻撃魔法もなかなかに強力です。
魔力が高いキャラは回復魔法の効果も高いので、「回復の魔法石」を持たせておいても頼れます。

感想(ネタバレ有り)

本作は一貫して、「モンスター娘たちとダンジョンを攻略する」というゲーム部分に比重を置いているように感じます。
ストーリー上ではクライマックスとなる魔王との戦いが、イベント戦扱いとなっている点からも、そのポリシーが窺えます。

このイベント戦闘中、控えメンバーが援護してくれる演出は、RPGで僕が好きな演出のひとつです。

少し急な展開でしたが、とても熱く興奮する流れでした。
魔王を倒すと、エンディングを迎えても良いくらいの雰囲気になってしまうので、ついつい「あれ?終わりじゃないんだ」と思ってしまいました。
スタート時に示された、「ダンジョンの最奥で秘宝を手に入れる」というゴール時点は、きっちり最後まで守られています。

次回作では、アステヴァインでのアウラル一行の過去の活躍が描かれるようです。
各キャラがどのように出会い、どのような道を歩んできたのか、とても楽しみです。
今回はダンジョンRPGの形でしたが、次の作品は王道のRPGのようになるのかなと感じます。
まだ公開は先だと思いますが、完成を楽しみにして待とうと思います。
(この記事の執筆は2020年9月21日です)

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