漫画「機動戦士ガンダム C.D.A. 若き彗星の肖像」(北爪宏幸)全14巻 紹介・感想

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前書き

「機動戦士ガンダム」シリーズ作品は、昔から色々と観ていました。
とはいっても、まともに見始めたのは高校生くらいからだったと思います。
夏休みの午前中に「機動戦士Zガンダム」の再放送などがやっていて、何となく観ていた記憶があります。
リアルタイムで毎週見始めたのは「∀ガンダム」が初めてでした。
それから「SEED」や「OO」など視聴を続けつつ、過去の作品も追っていくようになります。

そういうわけで、昔から定期的に、ガンダムに関係する作品を視聴したくなったり、読みたくなったりします。
今回は電子書籍サイトで目に留まった「機動戦士ガンダム C.D.A. 若き彗星の肖像」全14巻を読んだので、紹介や感想を書いてみようと思います。

どんな内容か

「機動戦士ガンダム」での一年戦争終結後から、「機動戦士Zガンダム」のグリプス戦役までの間、シャア・アズナブルがどのように生きていたかが描かれます。
ア・バオア・クーでの決戦後、シャアはアクシズへと流れることになるので、そこでのハマーンとの関係性を軸に、アクシズの内部抗争などが描かれます。

見所について

「機動戦士Zガンダム」や「機動戦士ZZガンダム」で登場する敵勢力であるアクシズが主な舞台です。
そのため、各作品で登場する人物について掘り下げられるシーンが多くあります。
例えばZで登場するアポリーやロベルト、ZZのマシュマーやキャラ・スーン、イリア、ラカンなども登場します。
結構、経歴が謎に包まれた人物である「逆襲のシャア」のナナイ・ミゲルも登場するなど、なかなか大胆に描かれています。
逆に言えば、それらの作品を見ていないうちに本作品を読んでしまうと、あまりピンとこない可能性があります。
(あまりそういう人はいないかもしれませんが・・・)

一年戦争後の人々の認識や情勢、時代の空気など、描写している作品はあまりありません。
その点本作では、当時のジオン側の考えなどの時代背景を知るための資料として興味深い部分がありました。

感想(少しネタバレ有り)

一言で言うなら、「まぁまぁ楽しめたが物足りなかった」という印象です。
スピンオフ作品であるため、どうしても本編のようなダイナミックさはなく、展開が窮屈な印象を受けてしまいます。
また、後の時代の作品で登場する人物は、本作品で死ぬことがないのが分かっています。
そのため、戦闘での緊張感も今一つ物足りません。
特にシャアが強過ぎるので、戦闘になっても何とかなるだろうと思ってしまいます。
戦闘内容や政治抗争に関しては、よく言えばわかりやすく、悪く言えばそれほど深いものではありませんでした。
全14巻の割には、内容が薄かったように感じられます。
お金と興味がある人は読んでみても良いでしょう、という感じです。

しかし、見所の一つであるハマーンとの仲と、最終的にこじれていく関係性の描写は、納得がいくものでした。
最終的にシャアがどういう流れで地球圏に赴き、エゥーゴに入ったのかはしっかりと繋がっていきます。

原作キャラクターがいると、作者にとっては扱いづらく、動かすのにとても苦労があっただろうと感じます。
ですので、オリジナルキャラクターの方が総じて生き生きとしており、魅力的に感じました。
特に、序盤はいけ好かないキャラクターかと思っていたファビアン少尉は、長い航海の間にシャアやアンディからも一定の信頼を得られ、僕も憎めなくなっていきました。
意外と潔いところがありましたし、最後に助けに来てくれるシーンも、より魅力的に感じた場面です。

機動戦士ガンダムC.D.A 若き彗星の肖像(1) (角川コミックス・エース)


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