キミガシネ -多数決デスゲーム-(2章後編)フリーゲーム 感想・考察

以前から紹介しているRPGアツマールで公開中の「キミガシネ」というフリーゲームに関する記事です。
この度、2章後編が公開されていたので、さっそくプレイしてみました。
クリア時間は2時間20分と、それほど長くありません。
最後の選択によるエンディングをすべて回収しても、ちゃんとセーブをしていれば10数分程増える程度です。

ネタバレがない段落でも、2章前編までのネタバレはある恐れがありますので、ご注意ください。

まだプレイされていない方は、下のリンクより1章の紹介記事に飛ぶか、なんならプレイしてしまってください。

今回のプレイの注意点

2章後編を始めると、まず今までのあらすじから始まります。
そのあらすじの中で、誰が死んだのか選択肢を選ぶ箇所があります。
2章前編のラストでは選択によって死亡する人が変わるため、誰が死んだのかをここで選びます。
正直、ストーリーの大筋は変わりませんが、片方のルートでしか見られない情報もあるので、余裕があればどちらもプレイすると良いでしょう。

それと、ゲーム途中でマウスを移動させながら左クリックを連打するミニゲームが何回かあります。
結構クリアがシビアな箇所が何度かあるので、マウスで難しい場合は、スマホでの操作も検討した方が良いでしょう。

感想(ネタバレあり)

毎度毎度、プレイするごとに特色が出ていて面白いです。
前回はミニゲーム集のようなチャプターでしたし、幻影濃度やメダルなどの特殊パラメータもありました。
今回はそういった特別な要素は少なく、せいぜいクリックゲーがあるくらいです。
同行しているキャラクターの能力を使用して、画面上の怪しいところを表示するシーンはありますが、それほど特別なものではありません。

最初の選択肢にあるアリスとレコはどちらが死んだかという質問については、どちらの選択を選んでも本筋は変わらない雰囲気でした。
しかしアリスが生存している場合のみ、カイのパソコンに入っていた男のデータが「ヒヨリ ソウ」ということが判明します。
アリスが「オレが殺した男だ」と言っていましたが、どういうことなのでしょうか。
どちらにせよソウが偽物だということはメインゲーム中にわかることなので、そこまで大きなことではないのかもしれません。

他には、気になっていたケイジの過去のトラウマや、カイの素性、そしてソウの正体など、色々なことが徐々に明らかになる章でした。

メインゲームは、逆転裁判やダンガンロンパよろしく、何度も何度もどんでん返しがおこり、疑心暗鬼になっていく過程が本当に面白かったです。
特に今回は、人狼ゲームっぽく「CO」コールも要所要所で飛び交い、これだけでも本当に白熱しました。
そして2章でのタイトル回収はケイジさんでした。
「キミが死ね ソウ」
なかなか邪悪な表情でカッコいいです。
結局誰が死ぬかはサラの選択に委ねられることになりましたが、ケイジの格好良さが際立つ回でした。
そして次の3章が最終章のようで、今までにないほどの引きを見せてエンディングへと突入しました。

次章へ続くエンドは2種類あり、カンナが死ぬか、ソウが死ぬか、(ナオと二人で生還するか)という終わり方でした。

カンナを殺してしまう選択を選ぶと、非常に後味が悪い終わり方になり、ソウに激怒された状態で終わります。
ジョーの人工知能を改造してサラの精神を攻撃しようとしてきたり、最終章も気が重い展開になりそうです。

一方、ソウが死ぬエンドの場合、キレイなソウで死ぬため、こちらが気持ち的には軽いエンドです。

死ぬ前にジョーの人工知能を復活させてくれるなど、サラの心を救済するようなものを遺していってくれます。
しかし次の最終章ではソウが死んでいることにより、デメリットがあるのかもしれません。
個人的にはソウのような憎まれ役は、デスゲーム作品では最後までいてくれた方が盛り上がるので、やはり生き残ったエンドの方が好きかもしれません。

ナオとの二人だけの生還ENDは、他の人はみんな死ぬことになるので、正直心苦しいものでした。
しかしナオの、土壇場での悪魔のような囁きと、生還した後の聖母のような微笑は、正直惹かれるものがありました。
実際あの場でナオの誘惑を選んでしまっても、責められないかもしれません。
ただその後の人生、文字通り死ぬまで後悔することになってしまいそうですが・・・

考察(ネタバレ)

最終章が公開されれば判明すると思うので、いま考察しなくてもいいかもしれませんが、気になっていることについて書き留めておこうと思います。

・ループしているような描写
2章後半の冒頭でもありましたが、ソウの見ている夢のような記憶に、別の世界線のような展開を思わせるシーンがありました。
結局この一連のシーンはソウが見ている夢なのですが、単なる夢ではなく、記憶の残滓か何かではないでしょうか。
ミシマ先生が生きている状態でソウが死ぬような展開は、今まで公開されている中にはありませんし、こういったデスゲームが何度も繰り返されていることを匂わせています。

・人形と人工知能
デスゲームが何度も繰り返されており、しかも登場人物が(ほぼ)同じメンバーだとすると、これは何を意味するのでしょうか。
人間が死んだ後にまた生き返ることはあり得ません。
とすると、生きているメンバーは、精巧に作られた人形である可能性が浮上します。

2章後編で、参加者そっくりに作られた人形が保管されている部屋が登場しました。
そして、各人物に対応した人工知能も登場しています。
この人形と人工知能を組み合わせてキャラクターを復活させ、デスゲームを何度も繰り返しており、そのたびに記憶は消去されているのではないでしょうか。
サラ以外の人物は、カイのパソコンに出てくる人物(ソウと同じマフラーをした男)を見たとき、何となく覚えていることがほのめかされています。
サラは覚えていないようなので、サラも人形なのだとしたら、今回のサラは新しいバージョンの個体として0から作られているのかもしれません。

・データ削除されて復活した人物には何者なのか
カイのパソコンに出てきた男「日和 颯」は、いったい何者なのでしょうか。
カイの言葉を信じるのなら、組織がデータを削除するときは、その人物が死亡した場合とのことでした。
しかしそれを復元したということは、生き返らせたのか、生き返らせる予定があるということです。
普通の人間が生き返るということはあり得ないので、生き返ったということならば、人形として復活しているのではと考えられます。

・サラはなぜ勝率が高いのか
デスゲーム参加者の名簿用紙を見る限り、サラは一番勝率が高いです。
単純に体格が良いQ太郎やケイジに比べて、ここまで良いのは何か特別な理由があるはずです。
父親が主催者側っぽいことや、ガシューがサラの身代を移動させたりと、何やら贔屓されている感があります。
ガシューが「ナオには勝者の資格がない」と言っていることから、少なくともサラには、ナオにはない何かがあるのでしょう。

今のところ考えられるのは、他人を惹きつけられるカリスマ性や、絶望しても立ち直れるような精神性でしょうか。
これらも自然に身に付けたものというより、そのように育てられたのではという気がします。

・このデスゲームの目的は何なのか
遊びや娯楽ではなく、組織の「使命」としてやっていることのようです。
遊びではないとすると、いったい何なのでしょうか。

このデスゲームで生き残る人間は、繰り広げられる「多数決デスゲーム」での生存能力が高い人物ということになります。
運営組織は、一番生存能力が高い人格がどういう人格なのか、競わせ合っているのかなと感じます。
生存能力といっても、単純な生き死にに関わるサバイバル能力だけでなく、人から共感や賛同を得られたりする能力なども含めて、優れた人です。

一方、ハンナキーやノエルのやり取りなどから考えると、こちらはこちらで、人形から人間を作り出す研究や実験を繰り返しているように見えます。
組織は、デスゲームで優れた人格の人間を競争させながら、人形を人間にするというようなアプローチでも、優れた人間を作ろうとしているのではないでしょうか。
あるいは、その二つの試みは、同じ研究の流れの中にあるのかもしれません。

では、そういった優れた人間をなぜ作り出さなければいけないのでしょうか。
本作品では、「多数決デスゲーム」とサブタイトルがついているように、「多数決」という言葉がキーワードになっています。
そしてこの作品のメインゲームでも、最終的には投票という「多数決」で決定されます。

我々の社会では、個人がいくら優秀であっても、多数の人間を敵に回してしまってはどうしようもない社会です。
逆に言えば、多数の賛同が得られれば、多数決によって勝利が得られるということになります。
この組織は、「優れた人間=多数決で勝利できる人間」というように定義し、多数決で勝利できる優れた人間を生み出そうとしているのではないでしょうか。
それによって何をしようとしているかまではわかりません。
外の世界には優秀な人間がおらず、優れたリーダーを生み出さないと世界が滅びてしまうような、差し迫った危機があるのかもしれません。

このあたりのことは、最終章で明かされるのではと思いますので、今はあることないこと、色々と自由に考えてみました。

そのほか、本ブログで紹介しているゲームをまとめた記事はこちらです。
本ブログで紹介しているゲーム系の記事まとめ
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