OrderlyStrife オーダリーストライフ(フリー・RTS)紹介・感想・攻略メモ

ゲーム
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前書き

シンプルで分かりやすいゲーム性ながら、奥深い難しさを感じられる、リアルタイムストラテジーゲームです。
陰影がくっきりとしたアメコミ風のキャラクターたちと、センス溢れるゲーム画面が特徴的です。
スマホ用のアプリとして公開されていたものが、今回Windows用のフリーゲームとして公開されたようです。
ストーリーの本編クリア時間は、約6~7時間くらいだったと思います。
本編クリア後に登場する追加ステージを含めれば10時間くらいになったと思います(未計測)。

ダウンロードはこちら(「ふりーむ!」作品ページ)
オーダリーストライフ

公式サイトのゲーム紹介はこちら
Orderly Strife ウェブサイト

ゲーム概要


プレイヤーは、「ナットシナ」という内戦が活発な架空の国家で活動するNPO「マクファーデン・セキュリティーズ」にやってきた人材です。
仕事内容は戦闘チームの編成や、現場での指揮です。
ストーリー自体は、「クラ」を中心に進んでいき、プレイヤーは登場しません。


メイン画面はこのような感じです。
新たな仲間を募集したり、チームを編成していきながら、ステージを選んで勝ち抜いていきます。
チャプターの最初と最後にプロローグとエピローグがあり、そこでストーリーが進んでいきます。
ストーリーは単純ではありませんが、漫画のコマのようなイラストで進んでいく演出は、とても見ごたえがあります。


戦闘ステージの画面は、上の画像のようなイメージです。
プレイヤーが戦闘できる操作は、進軍か退却か、その2つだけです。
ゲームの肝は、その指示を出すタイミングです。

画面右上の赤いバーは敵兵站の耐久力であり、出撃した部隊がそこで攻撃を加えれば、どんどんダメージを与えていくことができます。
お互いに、この兵站を破壊するのがステージの目標です。
当然、敵もこちらに向けて部隊を出撃させていくため、双方の部隊が接触すれば戦闘になります。
戦闘は完全に自動ですが、部隊の相性や能力によって、有利にも不利にもなります。
したがって、向かってくる敵に対して、有利に戦える部隊・組み合わせで出撃させることが重要です。

しかし、制限なく部隊をどんどん出撃させることはできません。
部隊を出撃させる際に「コスト」の分だけ「リソース」を消費します。
コストは、キャラクターのイラストに表示されている小さな数字で、リソースは、画面左下に表示されている緑色の数字です。
兵站で部隊を待機させていると、時間経過によってリソースがどんどん貯まっていきます。
5部隊とも兵站に待機させていれば貯まるスピードも早いですが、それでは敵を迎撃することができません。
「敵を効果的に迎撃しつつ、兵站でリソースを蓄え、より多くの部隊を出撃させて、敵兵站を壊滅させる」というのがステージの目標です。

倒されてしまった部隊は強制的に兵站に戻され、再出撃するまでには時間がかかります。
そのため、傷ついた部隊は一旦退却させてあげることが重要です。
生還すると、出撃の際に消費したリソースの何割かが還元されます。
突撃させて倒されるよりも、引き際を見極めて退却させた方が、リソースを貯めるのに効率が良いということになります。
ただし交戦中は退却できないため、各戦闘が終わるごとに、進軍させるか退却させるか、あらかじめ考えておくことが求められます。


ステージをクリアすると、出撃させたメンバーに経験値が入り、成長していきます。
ちなみに、敗北してもある程度の経験値はもらえますし、ペナルティはとくにありません。
難しいステージは、何度も試行錯誤が必要となるので、何度でも挑戦しましょう。


おそらくゲーム中、何度もにらめっこすることになるチーム編成画面です。
部隊の種類は、大まかに歩兵・車両・航空機と分かれています。
種類によって能力値の傾向はありますが、歩兵であっても車両に強い「対甲歩兵」、航空機に強い「対空歩兵」など、色々な個性があります。
ステージごとに、最適な組み合わせを考えて編成していくことが大切です。


ステージをクリアしていくごとに、様々な人材を採用することができます。
個性的で味のあるキャラクターが多いので、適材適所を考えて使っていきましょう。
ちなみに、この画面でそのまま待っていると、吹き出しの内容が色々と変化します。

キャラクターには、出撃時に発動する「戦闘ドクトリン」と、兵站待機時に発動する「兵站ドクトリン」を持っている者がいます。
ドクトリンとは、いわゆるスキルのような特殊能力です。
戦闘力だけでなく、このドクトリンも大変重要なので、必ず把握するようにしましょう。

感想

最初はシンプル操作で大味なRTSという印象でした。
しかし敵がだんだん難しくなっていくにつれて、敵との相性やドクトリン、出撃のタイミング、自分なりの戦法などを考える必要があり、非常に面白かったです。
本編クリア後に追加ステージとして出てくる「アグレッサー」は、時間制限があるステージもあり、詰め将棋のような緻密な戦術が問われます。
試行錯誤していると時間が経つのも忘れてしまいますが、クリアしたときの喜びもひとしおです。
個性的なキャラクターが大勢いる中で、自分なりの必勝パターンを考えていくというのは面白かったです。
しかし、その必勝パターンもステージごとの話なので、全てのステージを同じ編成のチームでクリアするというのは、さすがに不可能そうです。

ストーリーパートは、静止画やコマが動いて、動くコミックのようで新鮮でした。
ストーリーやキャラクターの雰囲気は、漫画「ヨルムンガンド」のような雰囲気で、非常に好みでした。
ミリタリー系の作品が好きな人には、特におすすめできると思います。
セリフ回しも切れ味があって格好いいです。

ゲーム内容やグラフィックなど、総合的に見て、フリーゲームの域を超えている作品だという印象です。
少しでも興味を持った人は、プレイして損はないと思います。

攻略メモ

メインメニューの「その他」かた閲覧できるTIPSは、チュートリアルでは説明の無かったことが細かく書いてあります。
ステージをクリアしていく際に役立つ情報が多いので、確認しておくようにしましょう。

本編をクリアした後は、メニュー画面から追加ステージ「アグレッサー」が選択できるようになります。
全24ステージで、中にはかなり尖ったステージもあります。
パズル的な思考がより試されると思いますので、腕に自信があるプレイヤーにはうってつけです。

個人的に有用だったキャラクター

・ノイコム
戦闘能力は高くありませんが、歩兵の被ダメージをかなり下げてくれます。
歩兵中心の編成の際に役立ちました。
コストも低いですし、歩兵相手なら一応相手に出来ます。

・マクラウド
兵站ドクトリンによって、歩兵の出撃コストが少なくなるのは便利でした。
対人歩兵としても普通に戦える戦力なので、歩兵中心の編成の際には役立ちます。
友軍が増えれば戦闘力が上がるドクトリンも強力です。

・オルティース
対空が必要でないステージでも、兵站にずっと置いてくことで、リソース蓄積速度が上がります。
僕の戦法は、序盤に時間を稼いで、後半に勝負を決めに行くというものなので、かなり使いました。
後半はリソースの蓄積速度が非常に早くなるので、仮に味方が崩されかけてもすぐに立て直せます。

・メイソン
撤退完了時の回収リソースが50%アップするので、部隊を頻繁に撤退させても、リソースが目減りしにくいのが嬉しいです。
能力的にも、どの相手にもそこそこ対応できるので、オルティースと合わせて、かなりのステージで出撃させました。

・カーマインバロン
とにかく、彼を出撃させるのを目的にプレイしていました。
相手に対空戦力が無い場合は、ほぼ無敵で蹴散らすことができます。
コストは高いですが、序盤に出撃させることができたときは、しばらく単機で敵を迎撃して、リソースが貯まるのを待っていました。

手こずったステージ紹介

個人的に難しいと感じたステージについて、攻略メモを残しておこうと思います。
色々なプレイスタイルがあると思うので、人によって難しいと感じるステージは、かなり違ってくるような気がします。

・3-5 黒い怪鳥
(敵種:対空歩兵Lv2、ヘリコプターLv2)
初めて詰まったステージで、かなり苦労しました。
基本戦法としては、序盤は拠点付近での迎撃に専念し、総リソースを増やしていきます。
全員が出撃できるリソースが溜まったら、一気に全員を出撃させ、そのまま押し切るイメージです。
クリアしたメンバーと運用は以下の通りです。

オルティース:敵ヘリコプター対策です。
コストが高いので、ヘリコプターが来たら出撃させて、倒したらすぐに引っ込めます。
兵站モードでいる時間送料に応じて兵站がどんどんアップするので、ヘリを撃退するとき以外は引っ込めておきます。

メイソン:基本的には出撃させず、兵站ドクトリンを最大限に生かせるようにします。
帰還した部隊の回収リソースを無駄にしないようにして、総リソースを増やしていけるようにします。
出撃は最後の総攻撃の時だけです。

カイトダ:基本、兵站に待機させて、兵站ドクトリンを最大限に生かせるようにします。
出撃させるのは最後の総攻撃の時だけです。

マクラウド:歩兵の迎撃要員です。
出撃コストをリソースに還元できる兵站ドクトリンがあるので、高コストの部隊を出撃させるときは、兵站にいるようにしましょう。

ノイコム:歩兵の迎撃要員です。
低コストなのと、歩兵の耐久アップが魅力なので、マクラウドとセットで出撃させていました。

・4-1 ハブーブ
(砂嵐・敵種:戦車Lv2、ヘリコプターLv2)
メンバーは、ミッドナイトスター・オルティース・サリヴァン・メイソン・ボーラスです。
砂嵐を利用した歩兵軍団での攻略も考えましたが、分が悪く難しかったです。
基本戦法は、まず敵の攻撃に耐えて、ミッドナイトスターを出撃させます。
戦車とヘリを迎撃しては兵站に戻り、リソースを少しずつ貯めていきます。
サリヴァンはリソースが多ければ多いほど貯めるスピードが加速しますし、オルティースも同様です。
メイソンは、頻繁に帰ってくるミッドナイトスターのリソース還元率を上げるために組み込んでいます。
最終的に、全員を一斉に出撃させ、後は祈るだけです。

ミッドナイトスター:本作戦の要です。
コストが高いので、一度やられてしまったら詰みます。
戦車に対してはほぼ安心ですが、ヘリ相手の連戦は少し危険です。

オルティース:リソース貯め要員です。
ヘリの迎撃なら使えますが、戦車に攻撃されると弱いので、出撃は最後だけにしましょう。

サリヴァン:基本、リソース貯め要員です。
オルティースと同じく、戦車に弱いです。

メイソン:生還した際のリソース還元率を高めるのが主な役目です。

ボーラス:兵站能力が高めの、低コスト対空・対甲要員です。
歩兵は砂嵐の補正で、数字以上にタフに戦えるので、意外と頼りになります。

・4-6 嵐勢
(砂嵐・敵種:車両各種、歩兵各種、ヘリコプターLv2)
敵の種類が多いので、バランスよい編成が求められます。
とはいっても、基本方針はマルチロール機のカーマインバロンを単騎運用して迎撃させ、総リソースが貯まるまで時間を稼ぎます。
兵站用にオルティース、メイソンを待機させ、カーマインバロンを再出撃させやすい環境にします。
あとは対車両用・対歩兵用の部隊を選べばよいと思います。
リソースが十分に溜まったら、最後は全員で突撃させるだけです。
自分の場合は、カーマインバロン、オルティース、メイソン、ヴァンインプ、アヌシュカ・Hで編成しました。

・5-2 雨垂れ鉄を穿つ
(風雨・敵種:対甲歩兵Lv3、戦車Lv3、ヘリコプターLv3)
車両に強い敵が多いので、車両を出しづらいですが、航空機も弱体化する環境です。
自分の場合は、ミッドナイトスター、オルティース、メイソン、アヌシュカ・H、ヴァンインプで編成しました。
基本スタイルは、迎撃は兵站付近に限定し、敵車両をアヌシュカ、敵歩兵をヴァンインプで凌ぎつつ、ミッドナイトスターの出撃を目指します。
ミッドナイトスター出撃後も、アヌシュカとヴァンインプを補助に添えて凌ぎつつ、総リソースを貯めていきます。
リソースが溜まったら、最後は全員突撃で勝ちました。

・アグレッサー08 最大火力演習
メンバーは、マクラウド・サモレンコ・ビーバー・キャプチン・ボーラスの5人です。
開始したらすぐに、マクラウド以外のメンバーを出撃させ、最後にマクラウドを出撃させましょう(出撃コストを抑える兵站ドクトリンを発動させるため)。
自分の場合は、これだけでクリアできました。
戦線に味方が増えるごとに強力になっていくという、マクラウドとサモレンコのドクトリンを最大限に生かすのがコツだと思います。

・アグレッサー09 攻略演習
アグレッサー08と似たようなイメージです。
サモレンコをノイコム(またはブローマン)に変えて、同じように出撃させると、残り数秒でクリアできました。

・アグレッサー11
多砲塔戦車は、交戦後、一定時間内に倒さないと超強力な攻撃を放ってきます。
クリア時のメンバーは、マクラウド・タイガー・ノイコム・サモレンコ・メイソンでした。
敵歩兵と戦車は、マクラウド・タイガー・ノイコムの3人で対応します。
そして多砲塔戦車は、その3人にサモレンコを加えれば倒せるはずです。
砂嵐とノイコムのお陰で、歩兵がかなり固いのが救いです。
メイソンは出撃させる必要はなく、撤退時のリソース目減りを減らすための選出です。

・アグレッサー12 最強の赤旗
メンバーは、オルティース・メイソン・カーマインバロン・サモレンコ・ヴァンインプです。
歩兵はヴァンインプ(余裕があればサモレンコも)、車両はサモレンコ、ヘリはオルティースで迎撃します。
メイソンはリソース確保のための留守番がメインです。
多砲塔戦車が来たら、カーマインバロンとサモレンコを中心に撃退すれば倒せます。

・アグレッサー18 フラッシュ
ゴッドスピードが仲間になっているなら、クリアはたやすいと思います。
高射砲塔を先に抑えてしまい、そこを防衛ラインにして踏ん張ることができれば、そのうち敵兵站を破壊できるはずです。

・アグレッサー22 弱者戦略
初期リソースが無いので非常に厳しいです。
基本方針は、高射砲塔の向こう側で常に戦えるようにして、高射砲塔で相手の兵站を削っていくという方針です。
メンバーは、ゴッドスピード・オルティース・サモレンコ・ヴァンインプ・サリヴァンです。
中心ラインより向こうを戦場にする必要があるため、素早い進軍と撤退スピードが重要です。
対人はヴァンインプ、対空はサリヴァンで対応し、一戦終えたらこまめに退却して回復しましょう。
サモレンコとオルティースはもっぱらリソース蓄積用なので、他のメンバーでも良いかもしれません。
序盤さえ乗り切って、リソースが増えてくれば勝利が見えてきます。

・アグレッサー23 超火力演習
敵は車両ばかりです。
序盤を凌げば何とかなります。
カーマインバロン・アヌシュカ・サモレンコ・オルティース・メイソンで編成します。
序盤はアヌシュカで凌ぎ、傷ついたら撤退します。
多少は高射砲塔で兵站が攻撃されますが、ある程度は我慢しましょう。
多砲塔戦車が出現したら、アヌシュカとサモレンコをぶつけてやれば、攻撃前には倒せるはずです。
その後はセンターラインの向こう側を戦場にキープして、タイミングを見て片方をカーマインバロンに入れ替えます。
そうすれば、あとは無理に兵站を攻撃しなくても、高射砲塔で破壊できるはずです。

・アグレッサー24 GoingHunting
高射砲塔がこちら寄りに設置されているので、なるべく序盤から占拠状態を保ちたいところです。
メンバーはオルティース・カーマインバロン・ヴァンインプ・アヌシュカ・サモレンコで編成しました。
対人はヴァンインプ、たまにサモレンコで対応します。
多砲塔戦車はアヌシュカとサモレンコ、大型爆撃機はカーマインバロンとオルティースで対応します。
ヴァンインプが兵站に入る状態で車両を出撃させると、兵站ドクトリンによりリソースの節約になるため、なるべく活用しましょう。
流れとしては、序盤は対歩兵、その後多砲塔戦車、続いて大型爆撃機になるはずです。
一連の順番を意識しながら戦いましょう。

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