医療機器商社(ディーラー)の仕事 整形外科編 下肢の症例

さて、ディーラーの仕事について、これまでいくつかの記事を書いてきました。
今回は、整形外科の下肢の症例について書いていこうと思います。
あくまで、ディーラーの具体的な仕事内容の一つとして書いていきます。

骨盤

骨盤骨折は、主に交通事故や高所からの転落などが原因です。
骨折の中では珍しく、命に関わるものです。

一次処置が終わった後、保存療法か手術療法を選びます。
手術療法の場合は、専用のプレートや、創外固定などで治療を行います。

股関節

股関節は、転倒に関わる骨折の中で、かなりの割合を占めます。
骨折の部位によって細かく使用するインプラントは分けられますが、選択はドクターの判断によるので、ディーラーとしては口を挟まなくても大丈夫でしょう。

大腿骨頸部骨折・転子部骨折ともに、原則的に手術療法を行います。

しかも受傷後48時間以内に手術を行い、早期のリハビリを始めることが望ましいとされているため、急ぎの手配となることが多いです。

頸部骨折でしたらハンソンピン、マルチプルピンニング、SHS(スライディングヒップスクリュー)などを使用したり、人工骨頭置換術が行われます。
転子部骨折の場合は、SHS、または髄内釘(小さいもの)を留置するのが一般的です。

この辺りのインプラント・器械は、ディーラーからしてみれば、常に病院に滅菌した状態で置いてもらいたい商品群です。

この辺りの整備がままならないと、緊急配送に追われ、日常的な仕事を行う時間が無くなってしまいます。

大腿

大腿骨の骨折としては、大腿骨骨幹部骨折、大腿骨遠位端骨折があります。
どちらも交通事故などの大きな力が加わって起きることが多く、単純な転倒では比較的少なめとされています。

治療に関しては、髄内釘またはプレート固定を行う場合が多いです。
特にバリエーションが多くあるわけではありません。

膝での骨折で多いのは、膝蓋骨骨折と、脛骨近位端のプラトー(高原)骨折でしょう。
膝蓋骨骨折に関しては、ワイヤーなどで行うため、ディーラーの出番はあまりありません。

しかしプラトー骨折に関しては、専用のプレートを使用します。
外側だけの場合と、内側にも当てる場合があります。

骨補填材も多く必要となる場合がありますので、院内在庫がないのなら、一言聞いておくと親切です。
骨補填材にはブロックタイプと顆粒タイプ、密度を表す気孔率の違いなどがありますが、ドクターにこだわりがなければ、メーカーに見繕ってもらうのが良いでしょう。

脛骨・腓骨

この辺りの足の部位は、外傷を受けやすい部分なので、骨折の頻度としては多い部位です。

脛骨遠位であればプレート、脛骨骨幹部であれば髄内釘を使うことが多いです。
また、腓骨なども折れやすい部分で、こちらはワイヤーまたはプレートを使用することが多いです。
さらに内果・外果などの果部を治療するために、3.5mm/4.0mmほどのCCS(キャニュレイテッド・キャンセラススクリュー)などを併用する場合もあります。

足指

足指の骨折もありますが、ワイヤーなどで治療することが多く、ディーラーの出番があまりありません。
一応、足用のプレートと言うものも存在します。

まとめ

下肢の骨折は、ほとんど荷重が掛かる部位です。
早期に治療をしてリハビリさせてあげないと、寝たきりになる危険性が高くなります。
歩けない期間が長くなることで起きる、廃用症候群(体全体が非活動的になる症状)は避けなくてはいけません。

必然的にやや急ぎの度合いが高い場合が多いですが、高齢の患者であるのなら、健康寿命を少しでも延ばすために頑張りたいところです。

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