縹霧の国オセアン(フリー・ローグライク×カードゲーム)紹介・感想・攻略メモ

ゲーム
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独特の雰囲気があるローグライク×カードゲームです。
「カードゲーム」と銘打たれていますが、アイテムやスキルなどがカードで表現されているという意味です。
一般的なカードゲームという言葉から想像するような、デッキを構築してどうこうするゲームではありません。
ダンジョンを潜りながら、限りられたリソースを取捨選択して、強化しながら進んでいく作品です。
色々な職業を試行錯誤して、一応最下層を踏破したのは15時間でした。
もっとやり込んだりすると、さらに時間はかかると思います。

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ふりーむ!

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・注意事項
 
このゲームに用いられている素材の二次使用は禁じられています。

ゲーム概要


本作「縹霧(ひょうむ)の国オセアン」は、ローグライクゲームです。
「縹霧」と呼ばれる悪しき霧に包まれたオセアンという国を探索しながら、霧の原因を究明していくのが目的です。
主人公は、倒されて死んでしまっても、なぜか記憶を保持したまま霧の力で転生できる体質を持っています。

ゲームとしては、「不思議のダンジョン」シリーズのようなプレイ感をイメージしてもらえれば、わかりやすいかと思います。
同じフリーゲームで言うのなら、「片道勇者」にも似たプレイ感かもしれません。

ゲノムコードと職業

ランダム生成されるダンジョンに潜り、敵に倒されれば地上に戻され、能力値はリセットされる、というのが原則です。
ただし、倒されれば完全にリセットされるわけではなく、探索中に取得した「コード」というものは持ち帰ることができます。

コードは、マップ上で取得したり、敵を倒すことなどで得ることができます。
このコードを使って、何が出来るようになるかというと、プレイヤーが出発時に選べるクラス(職業)の種類を増やしたりすることができます。
他にも初期能力値やスキル、アイテムなども解放することができます。

拠点にて、担当の人物に話しかけると「ゲノムコード」という、FF10のスフィア盤のようなものが出てきます。

最初のクラスは「老人」と「子供」しかありませんが、コードを消費することで「戦士」や「狩人」といった職業が解放されていきます。

探索と死を繰り返すことで、少しずつ初期値を上げていき、より深層へ潜れるようになっていきます。

探索


実際の探索は、上の画像のようなマス目のボードを使って進めていきます。
進みたい方向をクリックすることで、様々なイベントが置きます。

罠が掛かっている宝箱であったり、アイテム作成に必要な材料が入手できたり、敵が現れたりなど、様々です。
プレイヤーのステータス値によって、成功率が上下するイベントも多く、TRPG的な雰囲気もあります。

先へと進む門を発見できれば、次の階層に進むことができます。
階層と階層の間にはセーブできるポイントがあり、ランダムで何種類かのお店もあり、準備を整えることができます。

ミスト


本作では、経験値とお金を合わせたような概念として「ミスト」というものがあります。
ミストは、敵を倒すことや、マップ上で拾うことによって入手できます。

店で物を購入する際にもミストは必要ですし、プレイヤーのステータスをアップさせる場合にも、ミストを消費します。
手持ちのアイテムをミストへ還元することは、いつでもできます。
プレイヤーを強化するには、なるべく多くのミストを取得し、ステータスアップに費やす必要があります。

戦闘


戦闘は、お互いが選んだ行動のWT(ウェイトタイム)によって進んでいく方式です。
例えば、こちらの「ダガー」での攻撃のWTが「10」なら、攻撃を選んでから10カウント後に行動を実行します。

基本的には、何らかの武器や盾などを選んで、行動していきます。
行動を選んでから、次に行動を選ぶタイミングまで、装備の能力補正がそのまま継続します。
例えば、ロングソード(攻撃力30・守備10)で攻撃を選んだ場合は、次に行動を選択するまで、守備の補正もしっかりと生きています。
従って、敵の攻撃のWTが「15」と表示されているタイミングで、こちらがWT20のシールドを使用すれば、敵の攻撃のタイミングで、しっかりとシールド防御が出来ているということになり、ダメージが軽減できます。
このように、相手の行動を見ながら、それに対応する有効な行動を選んでいき、戦っていくという流れになります。


また、本作には「ブレイク」という、戦闘では重要な要素があります。
簡単に言うと、相手の装備品を破壊して、攻撃手段を消滅させるのと同時に、大ダメージを与えるものです。
戦闘では、相手のHPを0にするか、攻撃手段をすべてブレイクさせると勝利になります。

本作では、すべてのカードに「ライフ」が設定されています。
そして攻撃力の設定としては、「ATK」と「BRK」2種類の値が設定されています。
「ATK」は、その名の通り攻撃力で、相手のHPにダメージを与える量です。
(攻撃の際に与えるダメージは、相手のDEF補正分だけ差し引かれます)

BRKは、相手が装備しているアイテムのライフを減らす量であり、軽減させることはできません。
相手が高性能な盾を装備しており、なかなかダメージを与えられない場合などは、まずBRKが高い武器で、盾の破壊を狙うといった戦法が重要となってきます。

ブレイクは、こちらも発生する場合があります。
そのため、ライフが下がってきた装備を戦闘中に使っているとブレイクされて、手痛いダメージを受けることになるかもしれません。
また、ブレイクが発生した回数により、戦闘で得られるミストにボーナスが発生します。

ハンドクラフト


「ハンドクラフト」は、迷宮探索中、いつでも行えるアイテム作成行動です。
探索で手に入る材料を利用して、装備品やアイテムを作成することができます。

ゲノムコード画面にて、該当のゲノムを解放することで、作成できるアイテムの種類は増えていきます。
不思議のダンジョンシリーズなどでは、回復薬の取得は運が絡みますが、本作では、ハンドクラフトや店での購入によって、比較的簡単に手に入れることができます。
予期しない強敵と遭遇した時のために、回復役は常に準備しておく必要があるでしょう。

レベルアップ


前述したように、本作ではミストを使用してレベルアップできます。
レベルといっても、本作での意味は、「ステータスを上昇させた回数」という意味です。
例えば、レベル1の状態から、腕力を+2、技量を+1させれば、レベルは4になります。
レベルが上がるごとに、能力を1つ上げるのに必要なミスト量は増えていきます。

能力値はたくさんありますが、重要なのは、装備品によって、影響を与えるステータスが異なるという点です。
例えば、盾であるバックラーを扱うのに影響が大きいステータスとして、技量や筋力がAと表示されています。

この場合、技量と筋力を上昇させていくと、防御効果が上昇したり、ウェイトタイムが減り、戦闘で有利になっていきます。
よく使う装備品に必要なパラメータを上げていくことが大切です。

感想(ネタバレ無し)

グラフィックは綺麗で統一感もあるため、雰囲気が良く、世界への没頭感があります。
独自のシステムが多いため、プレイし始めは、何が何やらわからないかもしれません。
しかしプレイしていくにつれ、周回してコツコツ初期ステータスを上げていくのが楽しくなっていきます。

ローグライクではありますが、いったん戦闘に入ってしまえば、偶然性は低くなります。
相手の攻撃や自分の攻撃の予測を見ながら戦っていく、高い戦略性のバトルを楽しめます。

こまめに盾を使えば、安全に戦うことができますが、攻撃に転じる隙があまり無く、戦闘に時間が掛かります。
反面、被ダメージを気にせずにガンガン攻撃していくと、戦闘は早く終わりますが、HPや装備品のライフの消耗も早いです。
この辺りの、何を優先させる戦闘スタイルを選ぶか、プレイヤーの自由がきく部分であるため、とても面白いところです。

スキルはノーコストで使えるので嬉しいのですが、たくさん習得してしまうと、所持アイテム数を圧迫してしまいます。
(もちろんスキルは、アイテムと同じように捨てることは可能です)
そして魔法は強力ですが、触媒が必要ということと、触媒のライフが少なく、敵にブレイクされやすいです。
このように、どんな攻撃手段にも一長一短があり、なかなか楽をさせてくれないのも面白いです。

色々な職業があり、それぞれ使用感が全く違います。
どれが一番使いやすく感じるか、実際に使ってみないとわからないことも多いです。
一つの職業を極めるのも良いですが、色々な職業を使うことにより、新たな戦い方のアイデアが生まれると思います。

シリアスな世界観ですが、一部の敵の名称など、切れ味のあるギャグが仕込んであります。
初見で見たとき、思わず二度見をしてしまいました。

全体的に、熱中すると止め時が無いゲームだと感じました。
戦闘にも緊張感があり、下層までくると、敵との戦闘も一つ一つが重くなっていきます。
色々と試行錯誤して、自分なりの最適解を探すのが楽しい作品でした。

個人的にいくつか気になった、ゲーム内容以外の点について、書いていきます。
プレイヤーとしての勝手な意見なので、実装が難しいものもあると思います。

・ある程度のスペックのPCでプレイしないと、動作がもっさりする場合があります。
自分の場合、デスクトップではサクサク快適に動作しましたが、Windowsタブレットではカクついたり、反応が鈍いところもありました。
これはプレイヤー側の環境による部分が大きいので、仕方ないと思います。

・メニューを開くのに右クリックを使用するので、メニューを閉じる際も右クリックを使用できると、便利だなと感じました。
右クリックが必要になる場面は、メニューを開く際と、ゲノムコード画面を閉じる際です。
これらの操作を左クリックでも出来るようになれば、全て左クリックだけでも完結するので、それでも便利かもと思いました。
例えば、探索中に、キャラの顔グラフィックを左クリックすることでメニューを開けたりすると、自分にとっては直感的に分かりやすいので、嬉しいです。
ゲノムコード画面を閉じる場合は、「戻る」パネルを画面に追加するしかないかもしれませんが・・・。

攻略メモ(プレイ記録風)

まず最初に、戦士や没落騎士などの物理系職種で攻略を目指しました。
ゲームのルールに慣れてくると、物理系の戦闘スタイルが分かりやすく、突き詰めていくと、それなりに手ごたえを感じていきました。
物理系での戦闘は最終的に、盾を十分に用意して、攻撃はブレイクを積極的に狙っていくという方向が良さそうだと思います。
しかし、層が深くなってくると、敵のBRKやDEFが高く、こちらの良い装備品がどんどんブレイクされてしまい、ジリ貧になっていきました。
素早く動くことが難しい職種であり、少々行き詰まり感を覚え始めました。

その後、素早い狩人や冒険者に手を出してみました。
敵を出血させたり毒にしたりすることで、それなりに強敵を撃破できるようになりましたが、どうしても長期戦になりがちで、厳しい戦いが多くなりました。
矢で余分にアイテム枠を圧迫することもあり、気が短い自分には、上手く運用できませんでした。

そして、少し敬遠していた魔術系の職業に手を出してみることにしました。
魔術系を敬遠していた理由は、触媒の壊されやすさと、貧弱そうなイメージです。
しかし実際に使ってみると、魔法のダメージを防ぐ手段はほとんどないので、かなりストレスが少ないということに気づきました。
攻撃手段についても、触媒さえ壊されなければ、武器のように耐久が減ることも無いので、結局はリソースを温存できます。

 

色々な攻略法があるかと思いますが、最終的に最下層まで踏破できたのは、呪術師でした。

呪術師の強みはいくつかありますが、一つは生命力を上げることで、呪術の威力が上がっていくということです。
生命力を上げていくことで、生き残る確率も高くなっていきますし、呪術の威力も上がっていくので、一石二鳥です。

そして、呪術自体の強さもあります。
魔法攻撃のメリットの一つとして、相手のDEFを無視でき、安定したダメージを与えられるということがあります。
これによって、相手が盾が防御しているときは攻撃のチャンスとなりますし、バッシュで反撃を受けることもありません。

他にも、呪術はWTが少なめということも強みです。
魔法系の職業は、触媒をブレイクされないように、相手の隙をついて攻撃をするのが大切ですが、そこにうまくハマる速さです。
触媒にもよりますが、WTが13前後なので、攻撃するチャンスは多めに作ることができます。

さらに「呪術の爆炎」は、魔法攻撃でありながら、BRKが20設定されており、非常に有用です。
魔法系の敵と魔法の打ち合いになったとしても、相手の触媒のブレイクをとても狙いやすいです。

高性能な盾をいくつか用意して、触媒をブレイクされないようにしつつ、攻撃の隙を待つスタイルで、かなり安定して戦えると思います。
必要なアイテムとしては、呪術触媒は予備を含めて2つ、盾を2つ、「呪術の爆炎」と「呪術の火の玉」(後半は、「呪イ玉」に切り替えていきます)、があれば十分です。
あとは回復薬をいくつかキープしておくようにすれば、クリアできるのではないかと思います。

クリアした際のステータスは、以下のような感じでした。

そのほか、本ブログで紹介しているゲームをまとめた記事はこちらです。
本ブログで紹介しているゲーム系の記事まとめ
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